2006年5月5日 (金)
バックナンバー
このページを印刷する
捨てる石は存在がないものと思って打とう!
今日は最近打った指導碁の中から教材を取り上げてみることにするね。
お兄ちゃんに五子とはかなり強い方ね。ところで右上の打ち方はこれで良かったの?
そうだなあ、多少の疑問手はあったかな。でも形勢は圧倒的に黒が有利だし、大切なのはこれからの打ち方なのだよ。
の打ち込みに黒はどう打つ?
に打ち込まれると
が心配ね。五子のハンディを考えると
を逃げてもろくなことはなさそうなので
〜
とツケノビをして小さく捨てるのはどうかしら?
うん、
を捨てる発想は素晴らしいと思うよ!右上の白は強いのでひろみちゃんの言うように
を逃げてもお荷物になるだけだよね。じゃあ
と押されたら黒はどうするのかな?
と二子の頭をハネて
に
で黒に不満なし!
そこで
とワリウチされたら?
う〜ん、次に黒は下辺に打とうと思ったのに。これではツケノビ定石が働かず嫌な感じだわ。
そうだろう、どうしてそうなってしまったかと言うとひろみちゃんは右辺の黒(a)を捨てる方針なのにその捨てる石を意識してしまったからなのだよ。どうせ捨てるのであれば小さく捨てようなんて考えずにその石(a)がないものと思って次の手を考えてご覧。
あっ、そうか!もし黒がaにないと考えれば
〜
のツケノビは(下辺bに三連星がないので)打ってはいけなかったのよね。
その通り!本日の格言「捨てる石はないものと思って打とう」の意味がわかったようだね。
がないと考えれば
と受けるのが普通かな〜?
正解!白は
〜
くらいだよね。そこで
と打ち
と
を取って来れば
でどうだい?
冷静に考えると右辺の白地は30目くらいしかないので形勢はまだ黒が相当良さそうね。これまでは捨てると口では言っていても実際は「小さく捨てよう」とか「もしかすると助かるのでは」なんて考えていたような気がするわ。
そう、もちろん捨石を有効に利用出来れば最高だよ。でもそれはなかなか難しいことなので今は捨石に振り回されないようにすることが一番かな!
よくわかりました。これからは捨てる石は盤上にないものと思って打つようにしま〜す!