消防庁は12月22日、「消防機関における新型インフルエンザ対策のための業務継続計画ガイドライン」を公表した。新型インフルエンザ発生時の被害想定では、日本国内で罹患者3,200万人、受診患者1,300〜2,500万人、死者は17万〜64万人発生するとされている。
新型インフルエンザが発生し、大規模な感染の拡大にともなって救急搬送件数も増加すると見込まれる。現状、10万人都市での救急出場件数は、1日平均11.4件(2007年)だが、感染の拡大が著しい週には、10万人都市あたりで1日平均42.6人が入院すると見込まれ、急増した搬送の対応が困難になると予想される。
■新型インフルエンザ発生段階(フェーズの考え方)●フェーズ3A:国外で鳥-ヒト感染が認められた場合(現在)
●フェーズ3B:国内で鳥-ヒト感染が認められた場合
●フェーズ4A:国外で(小規模な)ヒト-ヒト感染が認められた場合
●フェーズ4B:国内で(小規模な)ヒト-ヒト感染が認められた場合
●フェーズ5A:国外で(中規模、複数の)ヒト-ヒト感染が認められた場合
●フェーズ5B:国内で(中規模、複数の)ヒト-ヒト感染が認められた場合
●フェーズ6A:国外で感染が拡大した場合
●フェーズ6B:国内で感染が拡大した場合(パンデミック期)
●フェーズ6B:(小康状態)国内において大流行の波が一旦収束しているが、第2波、第3波が到来する可能性がある状態
ガイドラインでは、欠勤率が数%のフェーズ「4B」で発生地域における外出自粛や手洗い・咳エチケット・マスクの徹底が呼びかけられ、欠勤率が10%のフェーズ「5B」になるとガソリンスタンドの閉鎖や全国各地で患者・疑い患者・薬を求める市民が医療機関に殺到すると予測している。
◎
消防庁「消防機関における新型インフルエンザ対策のための業務継続計画ガイドラインの策定」■関連記事
・
新型インフルエンザ対策はマスク選びから!抗体マスク新発売!・
新型インフルエンザ対策に「発熱外来」を設置!――厚労省対策会議■業務に役立つダウンロード集
・
インフルエンザ施設内感染予防の手引き(PDF版)・
インフルエンザについて(PDF)