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悪天候で矢本さん発見できず 大朝日岳遭難、仲間3人は下山

2008年12月30日 22:32
古寺鉱泉から西川町大井沢側にスノーモビルで到着した矢本さんの仲間の一行
古寺鉱泉から西川町大井沢側にスノーモビルで到着した矢本さんの仲間の一行
 朝日町の大朝日岳ガンガラ沢で28日、埼玉県蕨市中央1丁目、法務省職員矢本和彦さん(42)が登山中に滑落して行方不明になった事故で、寒河江署と朝日町山岳遭難救助隊、県警ヘリ「がっさん」は30日、悪天候のため捜索できず、矢本さんを発見できなかった。一緒に登っていた仲間3人は同日、下山した。このうち女性1人が右手中指に凍傷を負い、山形市の県立中央病院に搬送されたが、ほかの2人にけがはなかった。同署は31日、県警ヘリなどで矢本さんを捜索する予定。

 同署によると、大朝日小屋に避難していた仲間3人は30日朝、下山を開始した。救助のために駆けつけた、矢本さんら一行が所属する、東京都内の山岳会「わらじの仲間」のメンバーと古寺山で合流。同日午後6時ごろ、大江町の古寺鉱泉に下山した。同署は31日、3人の体調の回復を待って当時の状況などを聴く方針だ。

 矢本さんら4人は27日に入山、小朝日岳−大朝日岳を歩行中の28日午後4時ごろ、矢本さんが強風にあおられてガンガラ沢に滑落した。ほかの3人は大朝日小屋近くで雪洞を掘ってビバークした。3人は29日、沢を捜索。同日午後1時55分ごろ、大朝日小屋近くの登山道から約400メートル下で、雪に埋もれた矢本さんを発見した。悪天候だったため救助活動をあきらめ、矢本さんの近くに目印を残したという。 

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