来年度は政府系企業を通じて57兆ウォンが市場へ
予算額は今年に比べて9兆ウォン(約650億円)上乗せ インフラ整備などに40兆ウォン(約2兆3000億円)
大韓住宅公社など25の政府系企業が、来年の景気刺激策として57兆ウォン(約4兆円)をエネルギー分野などの事業に投じることが決まった。額としては今年に比べて18.5%増にあたる9兆ウォン(約650億円)の上乗せとなる。また産業銀行などの政府系金融機関は、来年度は中小企業や一般家庭向けの融資ならびに保証の規模を366兆ウォン(約26兆3000億円)にまで増やす。この額は今年に比べて80兆ウォン(約5兆8000億円)上乗せされた額となる。政府系企業や金融機関は30日に大統領府で李明博(イ・ミョンバク)大統領にこれらの内容について報告を行った。
◆インフラ整備に40兆ウォン
公共企業による来年度の投資は上半期に集中しているが、これは韓国だけでなく世界経済が来年の前半に底を打つ可能性が高いとされているからだ。
全体の投資額である57兆ウォン(約4兆円)のうち61%が上半期に集中的に投じられる。また71%にあたる40兆ウォン(約2兆3000億円)は雇用への効果が見込まれる高速道路や一般道の建設などに充てられる。
住宅公社は今年の10%にあたる1兆5000億ウォン(約1100億円)上乗せされた15兆8112億円(約1兆1300億円)の事業予算を来年度中に執行し、年間で16万5000人分の雇用を生み出したい考えだ。土地公社はソウル松坡区などで予定されている大規模事業開発と関連して来年1月から早期の補償を行うが、その際に支払われる先払い金の枠を拡大して最終的には今年よりも
◆エネルギー関連の政府系企業はインターン社員1500人を採用
低炭素グリーン成長政策のもと、エネルギーや資源関連の政府系企業による来年度の投資額は14兆7565億ウォン(約1兆600億円)となり、今年度に比べると22%増となる。
韓国電力やその発電子会社などは、発電設備や電算業務自動化の整備などに今年よりも1兆3000億ウォン(約930億円)多い12兆4000億ウォン(約8900億円)を投じ、また来年度中に1500人のインターンも採用する。内訳は韓電650人、韓国水力原子力390人、中部発電115人だ。
農漁村公社は4大河川周辺に96ある貯水池の堤防を高くする工事を行い、また水門も建設して農業用水の供給を増やすのに2兆3000億ウォン(約1643億円)を投資する。さらに貯水池周辺には環境にやさしいテーマ公園も造成する。韓国馬事会も4大河川周辺に乗馬施設を建設し、貯水池周辺には乗馬観光コースを開発する予定だ。
◆金融機関は一般家庭への融資を8兆7000億ウォン(約6200億円)に拡大
産業銀行や企業銀行などの政府系金融機関は資金難に苦しむ企業への運転資金支援に乗り出す。支援の額は産業銀行がおよそ11兆ウォン(約7900億円)、企業銀行が9兆ウォン(約6400億円)だ。また住宅金融公社によるポグムチャリローン(長期の住宅担保融資)5兆ウォン(約3600億円)や企業銀行による3兆7000億ウォン(約2700億円)など、一般家庭向けには総額で8兆7000億ウォン(約6200億円)の支援が行われる。
住宅金融公社は授業料など大学生向けの低利および無利子の支援を、来年度は2兆3000億ウォン(約1652億円)にまで拡大することにした。
ぺ・ソンギュ記者
チョン・ヘジョン記者
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