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2008,12,22 雨の日は暗闇を愉しむ
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雨の日は暗闇を愉しむ 2008,12,22

◎なんでもない日の出来事を。


一昨日から、部屋の蛍光灯が点滅してきた。母は、寝るときに消さないから早くダメになるんでしょう、と冷ややかである。
うちの父は、毎年ユニセフへ寄付などするわりに、夫婦で出掛けてもお茶代を節約するくらい、とにかく筋金入りのケチであるし、言うまでもなく、替えてくれるつもりはなさそう。

たしかに、寝てるときは要らないけど。寝付く前に消すと、一日のあれこれが片付かないまま、無理に終止符を打たれるようで、憂鬱が鎮まらない。その日の気分で選んだCDを聴いていたら、いつの間にか眠れて、午前4時に目覚めれば、ちゃんと電気がついている。寝過ごし防止にも役立つので…とは屁理屈かな。

“実家暮らしだから、そんなことが出来るのよ。自分で払うこと、考えてみなさい。地球の為にも、よくないでしょ”

そう、これまで蛍光灯を交換したこともない私は、仕方なく、卓上ライトを枕元へ置くことにした。案外明るくて、部屋全体とまではいかないものの、足元を照らすくらいには、見通しがよくなった。


雨だし、昨日職場は不景気などと無縁のとてつもない忙しさで、ひどく疲れきっていたから、この暗闇を一日中満喫することにした。

相変わらず、懐かしくてその度新鮮で、いつまでも飽きないお気に入りのCDを、かけながら歌ったり、オカリナを吹いたり…。孤独は集中力の薪となり、何時間でも心の内で、何かが燃えているのを感じていた。


晩御飯は、おうどん湯がいて。出し汁に、昆布と茸たっぷり入れて。母と向かい合って、一緒に食べるのは久し振りの食卓で、他愛ない話をしながら啜った。

「お父さん、鳥インフルエンザに効くマスク注文してくれたんだって。流石やね」ピンクの携帯を閉じて、母が言う。そんな笑顔は五十才を過ぎてなお可愛くて、とくに唇が綺麗だと思った。




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