清水が浦和・永井獲り

　来季、悲願のリーグ初制覇を狙う清水が、浦和の元日本代表ＦＷ永井雄一郎（２９）の獲得に乗り出していることが３０日、分かった。清水はＦＷ矢島の川崎移籍が決定的になったことで、０７年ＡＣＬ最優秀選手賞を受賞した天才ドリブラーに白羽の矢を立てた。

　今季リーグ５位＆ナビスコ準Ｖの清水はＦＷ西沢、アウレリオが退団。名古屋ＦＷヨンセンを獲得したのに続き、水面下で永井の調査に動き出した。長身でボール扱いの技術はＪ屈指。ＦＷに加え、攻撃的ＭＦもこなせることから高く評価している。

　就任５年目の来季が“清水ラストイヤー”と腹を決めている長谷川健太監督（４３）は「矢島の去就次第ではＦＷが欲しい」と強く要望していた。清水は日本代表ＤＦ高木和のＧ大阪移籍が内定しており、その移籍金などで資金的にも永井獲得は可能な状況だ。

　一方、永井は今季クラブの方向性の欠如を公然と批判。終盤戦で出場機会を失い、年俸ダウン提示を受けた。契約更改では移籍を志願。今季で契約満了となる背番号９の去就に注目が集まっていたが、交渉が順調に進めば年明けにも合意する見通しだ。

　◆永井　雄一郎（ながい・ゆういちろう）１９７９年２月１４日、東京都生まれ。２９歳。９７年に三菱養和ＳＣから浦和入団。翌年、独カールスルーエに留学した。９９年には浦和に復帰。勝負強いＦＷとしてレギュラーをつかんだ。０３年には日本代表に選出され、国際Ａマッチ４試合出場１得点。昨年のアジアチャンピオンズリーグではＭＶＰを受賞し、アジア制覇に貢献した。今季は２６試合５得点という成績を残している。Ｊ１通算２４９試合５１得点。Ｊ２通算２９試合１２得点。１８４センチ、７５キロ。