野宿生活者の越冬集会では元派遣労働者の姿も見られた。後方はミッドランドスクエア=29日夜、名古屋市中村区、川津陽一撮影
名古屋市が例年、年末年始に開放している臨時の無料宿泊施設は29日から入居が始まった。年々、収容数を減らされてきたが、厳しい雇用情勢を受けて、今冬は昨シーズンと同じ500が維持された。
夜明け前の午前4時半、すでに区役所に来ていた人もいたという。今日、相談に訪れた人は332人。このうち305人がバスで無料宿泊施設に向かった。去年より25%ほど増えた。
だがこの男性は多分入らないと思う、と言う。「路上の厳しさはやったものにしか分からない。でも、自分が入るより年配の人が入られた方がいい」と年長者を案じる。(上野嘉之、兼田徳幸)