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世宗証券疑惑:朴容疑者、盧前大統領側近に数億ウォン

検察、口座の調査で証拠を確保

 泰光実業の朴淵次(パク・ヨンチャ)会長(63)=逮捕済み=による政官界へのロビー工作疑惑について捜査を行っている大検察庁(日本の最高検察庁に相当)中央捜査部は、朴会長が盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の側近の政治家らに資金を渡していた証拠を一部確保していることが、29日までに明らかになった。

 検察の捜査では、朴会長からの資金数億ウォンが、民主党の崔喆国(チェ・チョルグク)議員(慶尚南道金海市乙選挙区)に渡っていたことを示す証拠が、銀行口座の調査などで見つかったという。

 崔議員は盧前大統領の故郷であり、現在私邸がある金海市の選挙区で、2004年と今年の総選挙で続けて当選しており、民主党内部では同党と盧前大統領を結ぶパイプ役となっている政治家だ。

 また、金海市には朴会長が経営している泰光実業の本社やゴルフ場がある。

 検察の関係者は「朴会長に対し、崔議員らに渡した資金の性格について追及している」と発表した。なお、検察は崔議員が、金海市を拠点とした朴会長の事業を支援し、違法な資金を受け取っていた可能性があるとみているものの、「政治資金」として受け取った可能性や、単なる貸し借りであった可能性も排除していないという。一方、検察は盧前大統領のもう一人の側近が、朴会長から金品を受け取っていた証拠も掴んでおり、現在裏付け捜査を進めているという。

 このほか、検察は盧前大統領が退任した直後の今年2月、朴会長から15億ウォン(約1億800万円)を借りたという借用証も入手しており、その経緯について調べを進めている。

 この借用証は、国税庁が今年7月から、朴会長関連の企業を対象に特別税務調査を行った際に確保したものだ。国税庁は朴会長に対する事情聴取で、「盧前大統領が進めていた農村環境改善活動との関連で金を借りた」という供述を得ていたことが明らかになっている。

 国税庁は朴会長を検察に告発した際、納税者のプライバシー保護を理由として、問題の借用証など一部の資料を検察へ提出しなかったが、後に提出している。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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