中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索

今後の体制「立案中」 島根・石西厚生連破産 '08/12/28

 ▽労組に津和野町 再雇用は明言せず

 島根県津和野町のJA石西厚生連が自己破産した問題で、石西厚生連労組(百十人)は二十六日、医療・介護の四施設を所有する町に今後の医療体制などの方針をただした。町は「医療計画を立案中」として、具体的な職員数や体制は示さなかった。

 組合側は「給与や退職金のカットを労使で申し合わせ、経営も黒字基調に回復しているのに破産を認めたのはおかしい」と質問。中島巌町長は「厚生連から改革が進んでいるとの報告はなかった。公認会計士も経営は厳しいと判断していた」と答えた。

 同厚生連が運営する四施設の新たな指定管理者は町などが出資して設立した医療法人橘井(きっせい)堂が受け継ぐ予定。職員全員の再雇用について、中島町長は「町は運営に意見する立場にない。優先的に採用するよう要請したい」と述べるにとどまった。

 町によると、職員募集には組合員を含め百七十二人の応募があった。近く橘井堂が審査し、医師や看護師の人数に応じて医療計画をつくるという。

 立ち会った全国厚生連労組連合会の佐藤順子中央執行委員長は「解雇や労働条件の切り下げが進められているのに施設設置者の町が責任を棚上げしているのは許せない」と話していた。(岡本圭紀)




MenuTopBackNextLast
安全安心
おでかけ