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重要課題推進枠ポイント 09年度予算


 2009年度予算の重要課題推進枠のポイントは以下の通り。

 【総務省】

 発展途上国でブロードバンド(高速大容量)通信網などの普及を目指すICT(情報通信技術)先進事業国際展開プロジェクトに20億円、救急車の出動が必要かどうかを判断する消防庁の救急安心センターモデル事業に4億円が認められた。

 【法務省】

 再犯防止対策では刑務所内での職業訓練事業費などが新たに認められ、5億円が上積みされた。調整財源では老朽化している大阪拘置所の建て替え事業費は27億円が増額され、当初要求通り48億円を確保した。

 【外務省】

 途上国の地球温暖化対策や食料確保を支援する目的で、政府開発援助(ODA)が95億円増額された。この結果、ODAのうち、財務省原案の段階では08年度比微減だった無償資金協力と技術協力はプラスになった。

 【文部科学省】

 新学習指導要領の前倒しで09年度から指導内容を増やす小中の理数教科の補助教材作成に13億円。五輪のメダル増に向けた有力選手強化に6億円。低所得世帯向けの幼稚園就園奨励費補助の拡充に11億円を配分。

 【厚生労働省】

 産科医や救急医らへの手当支給など、厚労省所管分の医師確保・救急医療への対策に227億円が盛り込まれた。少子化対策には42億円を追加。このうち、出産育児一時金を42万円に引き上げるための国庫補助分が21億円。難病研究費に76億円が追加され、現状の4倍増に。新型インフルエンザのワクチン原液備蓄に69億円。障害者支援に91億円、非正規労働者の就労支援に51億円が、それぞれ財務省原案の段階から上積みされた。

 【農林水産省】

 重要課題推進枠の3分の1近くの1004億円を確保。水田をフル活用して米粉などの生産拡大を支援する交付金404億円が満額認められたほか、耕作放棄地解消でも206億円を確保。未整備の森林対策に85億円、水産業の省エネなど体質強化にも85億円の予算が配分された。

 【経済産業省】

 中小企業の資金繰り対策に123億円を加算し、介護の手助けなど「生活支援ロボット」の実用化には新たに16億円を計上した。地域産業の活性化に向けて農家と商工業者が共同で事業展開する「農商工連携」の推進に51億円を増額。レアメタル(希少金属)など鉱物資源の有効活用には5億円を上乗せした。

 【国土交通省】

 公共事業関係費は、集中豪雨対策や長寿命化に向けた道路橋の補修など492億円の上積みが認められた。気象衛星ひまわりの後継機整備も復活。調整財源では鉄道駅のバリアフリー化対策などにも予算が配分された。

 【環境省】

 環境対策と経済成長の両立を目指し、資源価格が経済や環境に与える影響などを研究する費用4億円を計上。再生紙偽装問題対策として、グリーン購入法の対象製品に偽装がないかどうかを調べる経費3億円は調整財源から充当した。

 【内閣府】

 消費者庁創設の関係費用として33億円、「地方の元気再生事業」も12億円の上積みが認められた。