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【雇用崩壊】「この生活、脱出したい」 越冬炊き出しに長い列2008年12月29日
真冬に野宿する人たちを支援する恒例の越冬炊き出しが28日夜、名古屋市中村区名駅4の西柳公園で始まった。大勢の日雇い労働者や路上生活者に交じり、「派遣切り」に遭った人の姿も。やりきれない思いを胸に炊き出しの列に並んだ。 「反貧困」「生き残って再び会おう」。スローガンを書いた黄色い旗が揺れ、ブルーシートで覆われたテントが幾つも並ぶ。用意された牛丼とみそ汁の夕食250食を求め、長い行列ができた。 「一刻も早くこの生活から脱出したい」。愛知県岡崎市の自動車部品工場で、派遣社員として働いていた男性(36)は8月、10日後の解雇と退寮を言い渡された。契約期間は4カ月も残っていた。 以来、名古屋駅近くで野宿を続け、月数回のバイトと貯金の取り崩しで食いつなぐ。自分を切り捨てた会社への憤りは消えない。一方、炊き出し支援に感謝しており「明日は手伝いたい」と語った。 越冬支援は、笹島日雇労働組合やボランティア団体、教会関係者などでつくる実行委員会が開き、34回目。1月4日まで行う。 名古屋市港区の旧船見寮を活用した市の無料宿泊所の申し込みは29と30日、中村区役所で受け付ける。
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