看護・介護現場への再就職を呼び掛ける特設ページを見る研成会の職員ら
岡谷市で病院や介護福祉施設などを運営する医療法人「研成会」は、景気低迷で雇用情勢が悪化する中、人手不足の続く介護や看護分野への再就職を−と呼び掛けている。まずは現場で常勤職員として働き、経験を積んでから介護福祉士や准看護師の資格取得を目指してもらう。経済事情により当座の生活費の相談にも応じる考えだ。ホームページ(HP)上に「特設ページ」も新たに作った。
研成会は、同市長地小萩の諏訪湖畔病院と介護老人保健施設「白寿荘」を運営しているが、若手の看護師や介護福祉士の確保が課題になっていという。
特設ページは、准看護師と介護福祉士に分けて掲載。「『資格がないから…』と思ってあきらめているみなさん」と呼び掛け、准看護師は同病院で看護助手として働きながら専門学校に2年間通うことで、介護福祉士は同荘で介護職員として3年間働くことで、それぞれ受験資格が得られると説明。すぐに住める寮やアパートをあっせんすることや、月初めから働き始めればその月の25日には給料がもらえるといった利点も強調している。当座の生活費の確保は給料の前借り制度を利用する。
現行制度では入院患者7人に対し看護師1人の配置基準を達成すると診療報酬が最も高くなることも、募集を積極的に進める背景にある。幅広い人材を募ろうと、年齢制限は設けていない。
長野労働局職業安定課によると、職場説明会を通じ介護分野への再就職を近年呼び掛けているが、「夜勤があり労働時間が不規則」「賃金が不十分」といった声もあり、希望者が集まりにくい現状があるという。
同法人人事グループ課長の成瀬敏夫さん(44)は「医療や福祉は、生活に欠かせないやりがいのある仕事。未経験であっても、やる気ある方の応募を期待しています」と呼び掛けている。
問い合わせは諏訪湖畔病院内の同法人(電話0266・27・5500)。HPアドレスはhttp://www.kensei−kai.jp