ライター 長谷井涼子
フリーのエディター兼ライター。『住宅情報マンションズ』『住宅情報タウンズ』『都心に住む』など、リクルートの住宅情報誌でかれこれ10年、マンションやローンについて取材、執筆。昨年8月に長男を出産。 それを機に、最近は『赤すぐ』でもお仕事してます! 得意分野はモデルルーム見学術、収納、女性の視点のマンション選び。
わが息子
堂々としたたたずまいと、マイペースな気質で、あだ名は「社長」。完全に父親似
不動産ライターという肩書を持つ以上、自宅を買うにはかなり物件を見ましたよ~。新築、中古、マンション、一戸建て、さらにはコーポラティブ住宅やら、リノベーション物件まで。で、最終的に買ったのは、当時、築9年の中古マンション。決め手は駅から徒歩3分で、とにかく便利だったことと、目の前が一戸建てしか建たないエリアで、天気がよければ富士山まで見える眺望。
それまで「立地は変わることがない価値だから、買いだ!」と思ったのです。もちろんその気持ちには変わりはないし、「いい買い物したな~」と夫婦で今でもしみじみ話しているくらい。でも~、子どもが生まれたことで、その気持ちはちょっと揺らいでるんだな~。
まず、駅から近いということは、だいたいうるさい。北側も西側も道路があって頻繁にバスが通る。別に幹線道路じゃなくたって、けっこう音がするもの。しかもこうした音は、びっくりするくらい上に上がってくるのです(そもそも一戸建てが多いエリアにもかかわらず、マンションが建っているというのは、そこそこ大きい道路に面しているから許可が下りているわけで、しょうがないんですけどね)。もちろん、引っ越した当初はびっくりしたけど、神経がずぶといのか、すぐ慣れたのです。
でも、わが息子が「寝ない子ちゃん」だったため、悲劇が・・・・。「赤ちゃんは寝てばかりいる」というのは大きな勘違いで、赤ちゃんによっては寝るのが下手~な子がいるんです。うちの社長がまさしくそう。寝付くのはさほど大変ではないのだけれど、とにかく眠りが浅い! 夜中に何度も、へたすると1時間おきに起きるベビーなので、窓を開けたまま寝ていると、夜中の若者のやんちゃな運転音で、目が覚めることしばしば。サイレン音も大敵でした。「静かな環境がやっぱりいい~」心からそう思ったのです。
ほかにも、2人暮らしでは良し、としていたことが、子どもが生まれると思いのほかデメリットになることもいろいろ。例えば、駅から近いということは周囲はお店ばかり。コンビニ、ラーメン屋さん、美容院、酒屋さん、お弁当屋さんなどなど。2人暮らしのときは「夜遅くまで開いてるから便利~」とか、「人が多くって夜道も安心やね」などと思っておりました。ところが、そうとばかりはいってられないことに・・・。
まず、すぐ近くにゲームセンターがあり、その前には自転車がいっぱい。そのせいで、歩道が狭くなっており、これがベビーカーにはクセモノ。さらには、路上駐車も多く、そこが死角になるため、子どもが歩くようになると、子どもが急に飛び出さないよう、親は目を光らせないといけません。よちよち歩きの子には、駅までマッハでとばす自転車族がキケンだし、歩きタバコ(怒)の煙や火も、ちょうど子どもの目線ではありませんかっ!
細かいことだけど、ほんと、親って、ばかみたいに心配性になるんです。
そんなこんなで、当時、子育てを考えずして買ったマンションには、いろいろ落とし穴があったわけです。これから第5回まで、実感したそんな落とし穴を踏まえながら、子育てするならこんなマンションがいい! というのを不動産ライターの目で、伝えていきたいと思います。