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“発熱”IT機器冷却 美唄の雪山で検証実験(12/28 07:24)
【美唄】美唄市の産学官でつくる美唄自然エネルギー研究会(新家憲会長)と室蘭工大の媚山政良教授が協力し、来春から美唄市内の雪山で、コンピューターサーバーなどの情報機器を雪冷房で冷やす「ホワイトデータセンター構想」の基礎実験を行う。情報機器が発する膨大な熱をいかに効率的に下げることができるかを検証し、道内や美唄へのデータセンター誘致の足がかりにしたい考えだ。 同市内の空知工業団地の一角に高さ四メートル、幅二十五メートル、奥行き二十メートルの雪山を作り、垂直に直径五センチほどの空洞を多数開ける。空洞の下の地面はコンクリートで固めて溝を作り、空洞を通って雪で冷やされた冷気を溝の出口から取り出す仕組み。 雪山の隣に建てるプレハブ小屋に冷気を送り、夏にどの程度室温を下げられるかを確かめる。また、雪が解けないよう雪山の表面に敷き詰めるバーク材が、空洞に吸い込まれて詰まらないかなども調べる。 これまで水平方向の空洞による雪冷房の実験は行ってきたが、垂直方向は初めて。情報技術(IT)機器の膨大な熱を冷やすには多数の空洞が必要だが、水平方向だけだと山を高くしなければならないのが難点だった。 媚山教授らによると、電気冷房で冷やしているデータセンターのIT機器の冷却に雪氷冷房を使うと、電力消費量が75%削減できるという。 国内では企業などの情報を蓄積するデータセンターの需要が増加しており、関係者は温暖化対策なども踏まえて、積雪量の多い道内に誘致しようと考えている。 今回の実験は冷却技術を裏づけるのが狙いで、媚山教授は「実験や成果をPRし、誘致に弾みをつけたい」と話している。
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