オバマ米次期政権で韓半島政策を担当するラインナップの輪郭が固まった。
中国専門家でブルッキングス研究所・中国研究センターのジェフリー・ベイダー所長と、知日派のカート・キャンベル元国防次官補代理がそれぞれホワイトハウスと国務省の韓半島問題責任者に内定した点は▽中国中心の北東アジア政策▽伝統的な韓米同盟関係の重視▽韓米日3国連携の増大▽特使を通した攻撃的な北核政策--などを予告している。
◇ベイダー氏とキャンベル氏=両氏には共通点が多い。まずクリントン政権で幾度か起用されたことがあり、国務長官に指名されたヒラリー・クリントン上院議員と親密な仲だ。ベイダー氏はホワイトハウス、国務省、貿易代表部、キャンベル氏はホワイトハウス、国防部でそれぞれ要職を務めた。
民主党寄りのシンクタンクに勤めた点も同じだ。コロンビア大出身の博士であるベイダー氏は、ブルッキングス研究所で中国専門家として活動した。オックスフォード大出身の博士で、ハーバード大で教授を務めたキャンベル氏は昨年1月、民主党保守派と共和党穏健派の外交専門家を網羅したシンクタンク「新米国安全保障研究所(CNAS)」を設立、運営してきた。2人は米国の伝統的な同盟国を重視し、交渉を信奉する民主党の保守主義的な外交路線に従っている。
◇中国を重視=注目されるのは、2人とも北東アジアで中国を重視している点だ。特にベイダー氏は民主党陣営最高の中国専門家とされる。ワシントン消息筋は「オバマ氏は金融危機や北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で中国の役割を意識し、中国中心のアジア政策を打ち立てるだろう」と述べ、「今回の人選もこれに基づいたものだ」という見方を示した。
オバマ米次期政権の初期には北朝鮮核問題の政策順位が低くなる可能性が高いことを示唆している。キャンベル氏は「イスラム急進派と中国の浮上で、韓半島は米国の注意を引きつけられずにいる」という認識を表している。
米が日中専門家を起用…「攻撃的な北核政策」予告(2)