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ひまつぶし国会 最後は雇用問題で激突演出

麻生首相による民主党への逆質問という異例の所信表明で幕を開けた臨時国会が25日に閉幕する。

だが、今国会は当初から「解散ありき」で予定が組まれていたため、百年に一度といわれる経済危機にもかかわらず、法案審議は低調に終わった。日経新聞によると、今国会で政府が新規に提出した法案は15本で例年並だったものの、解散時期が不透明ななか与党の段取りが遅れ、また解散延期によって野党が対決姿勢に転じたため、法案の成立本数は10本、成立率は過去10年で最低の67%となった。

こういった事情を察してか、民主党は国会が終盤にさしかかったところで雇用対策関連法案を提出し、19日に参議院で強行採決を行った。だが、参議院で強硬採決をしてしまえば衆議院で多数を占める自民・公明の両党が賛成に転じる可能性は低く、同法案は24日以降に衆議院で否決され、廃案となる見通し。
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岸井成格氏(毎日新聞特別編集委員)
「“政争の具”と言われてもしょうがない」(12/23)


国会の会期がいよいよ25日で切れる。本来であれば第二次補正予算を審議しているはずだったが、麻生総理と小沢民主党代表による党首討論でもあったように、解散もしない、それでは経済対策を優先してやるのかと思ったら、補正予算も麻生総理は先延ばしした。それではまた元の考え方に戻って解散したらどうかという小沢さんの追及があったことは記憶に新しい。

今国会は、テロ特措法や金融機能強化法といった時間を急がなければならない法案を上げた後は、実質はやることが何も無い空白となった。そこで、野党は雇用が深刻な状況になってきたことから雇用関連4法案を提出し、参院厚労委では審議をほとんどせず、強行採決を行った。

“審議抜き強行採決”はこれまで自民党の手法だったが、それを突然野党がやりだし、今度は自民党が民主党に対して「横暴だ」と怒る状況になっていて、攻守が完全に逆転してしまった格好だ。

なぜこんなことがおきたのかというと、国会に空白ができたからだ。国民から「国会は何もやっていないじゃないか」と言われるのが嫌で、野党は法案を出した。では、これが国会を通過できるのかと言えば、通らないことは明らか。そもそも審議もきちんとしないようなやり方でいいのか。

自民党側から言わせれば、今回野党が提出した内容はすでに第一次補正予算に入っているものがたくさんある。さらに、第二次補正予算案に自民党のプロジェクトチームが盛り込むものまで野党が雇用関連4法案に盛り込んでいて、「やっているぞ~」と格好つけただけと言われてもしょうがない。となると、自民党としては「ふざけるな、そんなものは認められない、それ以前の対策も細かく手を打っているから第二次補正と一緒に全部やれば十分雇用対策になるじゃないか」と言って拒否する。

これに関連し、先週の毎日新聞一面では自民と民主の対決を見出しに関連させ「雇用を政争の具に」といった趣旨の記事を掲載した。普段はニュースの事実だけを伝えるのが見出しの常識だが、「与野党ともふざけるな、政争の具にするな」といった主張を入れるのは珍しい。

結論としては、政治空白を作ってしまったために、お互いにアリバイ証明をやっているだけ。与野党共にそう言われてもしょうがない。

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コメント (16)

自民党の言う「すでに第一次補正予算に入っているものがたくさんある」には同意できません。確かに民主党も政局がらみであるのは否定できませんが、年末までどのような対策を打つのか全く見えてきません。派遣切りにしても麻生総理は御手洗氏に顔に泥を塗られたまま放置して、結果として字自体の救済任せになったままです。以前(小渕首相時代)なら民主党案を丸呑みするくらいの度量があったと思います。
今のマスコミは政局中心に記事を書いていますが、我々庶民が関心を持つのは大企業が多大な内部留保を抱えているにもかかわらず、非正規従業員を解雇し、あまつさえ正規職員の首切りまで踏み込もうとしています。今、緊急に必要なことは何か?について問題提起すれば、小泉・竹中改革がいかに古き良き日本の体制をぶっ壊していったか明らかになるはずです。

最終決定権は総理大臣にあるとは言え、メディアも麻生の「政局よりも政策」に乗って、総選挙先送りを容認してきた事が、今の政治空白の原因の1つではないのでしょうか?
更に麻生内閣誕生前、自民党総裁選を「民主的」と、また麻生を国民的人気があると、持ち上げたのもメディアではないのでしょうか?
メディア自身はどのように報道し、それが政策にあるいは世論にどのような影響を与えたのか、常に内省・検証してもらいたいです。
今のメディアの「与野党ともに政争に明け暮れ国民のことを考えていない」という報道スタンスは、結果国民に日本の民主主義に対する深い絶望感を植えつけるだけではないでしょうか?
戦前軍部が台頭してテロが横行し世論も右傾化した時、民衆の感情がどのように生成されていったのか、当時のメディアの報道(財閥も政党も腐敗しいる・・等)がどのように影響していったのか、もっと検証する必要があるように思います。
今また当時と同じことが起きつつあるような気がしてならないです。

「与野党ともふざけるな、政争の具にするな」という主張は論理性に欠けた、毎日新聞お得意の隠れ自民党援護射撃にしか過ぎない。
そもそもの麻生内閣の最大の役目は「選挙」だった筈。首相の所信表明演説(政権構想も主要政策も殆ど見えない、喧嘩を売っているとしか思えない前代未聞の無内容演説)や細田幹事長のヒステリックなまでに感情的な代表質問をみればわかります。ところがところが、「国民的人気」があるはずの
麻生内閣支持率は上がらないは、選挙区の調査データはひどいは、で回避せざるを得なかったのでしょう?ここからすべての迷走とドタバタが始まり、麻生さん本人に素養も才能も無いことが露呈し、化けの皮が剥がれてしまって支持率急落という次第。この政治空白を作った責任の大半(99%)は、自民党と公明党にあるのであって、野党にはほとんどないでしょう?こんな理屈もわからないようでは、毎日新聞の資質(紙質?)もそうとうに疑わしいですよね。

hal2001さんのコメントを支持します。もとより、今日の雇用不安を解消する責任は政権与党の自公にあります。たとえ、パフォーマンスといわれ様と、何もしないより100倍ましです。渋谷のハローワークで、空気の読めないアドバイスをしている事こそ、パフォーマンス以外の何ものでもないと思うのですが・・・

お3方のコメントに全く同感。
岸井さんの記事に見られるように、メディアは世論をどうリードしようとしているのか?
民主党が<アリバイ証明>をするのは当然で、それは麻生内閣が<不在>だからじゃないでしょうか。
この三ヶ月の政治空白の最大の原因を曖昧にして、政局にするな、政争の具にするな、話し合いしない与野党が悪いと、メディアは中立という立場を装って政治を批判ばかりする。
メディアこそ、国民の多数の声を正当に代弁しようとしない。
現在の内閣支持率の意味合いをメディアはどう捉えているのだろうか?
「支持率なんて数字は、、、」と都合が悪くなったら開き直る自民党に対して、以前だったらメディアが先頭に立って国民の気持ちをぶつけた筈である。
<死に体>の麻生内閣が唱える3年後のヴィジョンなど国民は信じていないし、予算を組む官僚も与謝野さんとタッグを組んでいるだけ。
いま本当に必要なことは、国民の信を得た内閣が腰をすえて中期ヴィジョンを明確に打ち出すことではないだろうか。
そんなことくらい岸井さんもメディアの皆さんも分かっていながら、なぜケンカ両成敗的に政治家批判ばかりするのだろう?

麻生さんには知性も品性もない、まして一国の宰相としての資質もない、権力志向ばかりの地方の小領主でしかありえないことを、自民党内でも承知していたから、これまで傍流でしかなかったのでしょう?
漢字が読めない、言葉に論理性がないなんてことを身近に取材してきたメディアの皆さんはとうにご承知だったのでしょう?
なにを今更って、面白半分のメディアにもあきれてしまいます。
岸井さんの発言にも、最近、失望です。

国会が空白になった理由は麻生首相が思考停止、判断不能に陥ったからというのがほとんどを占める。元々首相どころか国会議員になる資質を持っているかどうか疑わしい人物を総理大臣に選んだ自公の罪は重い。解散・総選挙から逃亡し続け揚句には「スピードが重要」と言っていたにもかかわらず、第二次補正予算を年明けに提出するという論理的整合性が全く感じられない間の抜けた対応に比べ、雇用関連4法案を提出した野党の対応の方が明らかに的を射ている。
毎日新聞の「与野党ともふざけるな、雇用を政争の具にするな」という記事は読んでいないが、おそらく公正・中立を隠れ蓑にしたバランスを取って両論併記するというスタンスに則ったものではないかと推測する。もしそうであれば、これは公正・中立でも何でもなく単に言論機関として主体的な判断を放棄した無責任な記事に過ぎない。(当該記事は署名記事なのだろうか?どなたかご存知であればご教示お願いします)つまるところ結局それは政治権力である政府与党を利するものに過ぎないと考える。

戦前の大政翼賛報道の端緒になったのは東京日々新聞(後の毎日新聞)が在郷軍人会の不買運動などを契機に論調を変え、戦争容認に傾いていったということ、また紙が配給制度となったため政府寄りになっていったからであるということを何かの本で読んだことがある。矜持をなくし使命を放棄し権力に擦り寄っていったのである。
その歴史に学ぶことなく記者クラブという恥ずかしい組織をいまだに解散できない大手メディアの政治部の記者諸氏(そして彼らはもちろん正規雇用社員であり高額所得者である)よりも、国民の方が遥かに深く冷静に物事を見つめているということを忘れないでいただきたい。そのことは先の5つのコメントを読めば一目瞭然である。

マスメディアは地上波テレビを中心に、与党援護のガス抜き報道がいよいよ花盛りですね。テレビに出てくるコメンテーターは軒並み「与野党両成敗」のスタンスをとっていて、目に余ります。
本記事でも衆院での否決の原因が参院での強行採決にあるかのような書き方がなされていますが、果たしてそうでしょうか。どのように丁寧な審議をしようと、野党提出の雇用関連法案を通してしまえば、二次補正を先送りした与党のメンツが丸潰れになることは避けようがありません。そうとしかならない形に退路を断ってしまったのは、ほかならぬ麻生首相自身でしょう。
そうした状況下で野党に「与党と対立せず協力しろ」と言うのは、対策の先送りに協力しろと言っているに等しい。そうでないというのなら、雇用対策の年内執行という目標について妥協せず、しかも与党のメンツも潰さないどんな方途、どんな折衝プロセスが現実的にありうるのかを示すべきですが、そういった具体的な提案をするコメンテーターはついぞ見当たりません。
衆院の過半数議席も解散権もない野党に現時点でとり得る戦略はといえば、自前の法案を可決して衆院の否決に衆目を集め、世論を喚起するぐらいのものでしょう。
いかにベタであれ、筋道としてはこのシナリオに正対することがメディアの本分に適う対応であるはず。「民主党もパフォーマンスばかり」という安易な裏読み非難に流れた報道こそ、野党の行動を結果的にたんなるパフォーマンスに終わらせてしまっている張本人なのです。いわゆる「予言の自己成就」というやつではないでしょうか。

 率直に言って岸井某のコメントなどを聞いて感心したことなど一度もありませんが、今回のこの記事への岸井某のコメント、及び記事そのものも、全く感心しません。

 これまた全く感心しない田原総一朗氏がいみじくも書いている
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2008/12/post_176.html
ように、所詮岸井某もメディアの正社員として高給を食んできた一人なのでしょう。今の雇用情勢の深刻さと構造的問題とを全く理解していないと評さざるをえません。

 だからメディアはだめだと言われるのです。

投稿者のご意見を拝見し、このジャーナルのコメンテーター?と違い、まともな人が多いので安心しました。 もともと野党は政権を奪取するために活動するのは当たり前のことで、それを与党と一律に捉えるエセジャーナリストたちは国民の側に立っているフリをして権力に味方し高収入を得て生活をしている。まあ岸井氏が毎日出身で毎日びいきなのは皆さんご存知ですがね

みなさま、たくさんのコメントをお寄せいただいてありがとうございます。

ご意見を読ませていただいて感じたことなのですが、編集部による記事に不足部分があったために、内容にひょっとしたら誤解が生じているのかもしれません。まことに申し訳ございません。

不足部分の内容については、岸井さんの責任ではなく、記事を書いた編集部の責任ですので、下記に若干の補足をさせていただくことをお許しください。


今回の雇用関連4法案は、実質2時間半の審議で強行採決されました。この行動には野党内からも批判が出ていまして、共産党の小池晃政策委員長「民主主義に反する」、社民党の福島瑞穂党首「委員長が職権で採決を決めたのは残念」との批判がありました。また、法案の内容そのものも与党案と野党案に大きな違いはなく、そもそも強行採決するような性質のものだったのかという意見もあります。

つまり、この問題には大きく分けて2つの意見がありまして、

(1)「雇用対策は緊急の課題で、しかも与野党の意見の違いはほとんどないのだから、ここは党利党略をこえてお互いの意見を一致させ、一刻も早く法案を成立すべし」
(2)「雇用対策でも与野党の対決姿勢を鮮明にした方がいい。法案を成立させると与党の手柄になるので、ここは法案の成立よりも野党らしく対決姿勢で行くべき」

となると思います。

①の意見は毎日新聞のほか、読売新聞も同じような意見を表明しています。
②の意見は国会戦略としての意見です。はっきりとこういう主張をするメディアないように思います。


そのほか、みなさまのコメント内にあった「今の国会混乱の原因は解散先送りや発言が迷走する麻生首相に原因がある」という考え方は、私もたしかにその通りだと思いますし、岸井さんも同じ意見だと思います。岸井さんが出演しているテレビ番組などの発言を私が見た限りでも、岸井さんはそういった主旨の発言をされていますので、決して岸井さんは与党びいきではありません(笑)

取り急ぎの補足で申し訳ございませんが、若干の補足をさせていただきました。

それでは引き続き、みなさまのコメントをお待ちしております!

岸井さんの頭はちょっと、どうかしている様な・・・。

選挙を実際している訳でもないのに、「大連立をやれ」と叫んでいるのは、これまでの与党の失政を
不問に付すのと同様です。

これでは政治が良い方向に変わる
事自体、あり得ません。

渡辺喜美さんが自ら離党しないのは、結局与党に居ついたいからに
他なりません。

「非正規労働者」が宿無しに成る
事は、毎日糾弾されていますが、渡辺さんは「新自由・新保守主義者」である事は、周知の事実で、
彼等の様な人達を生み出してしまった事は何一つ批判されず、英雄
扱いする事に、TVの連中は「自己
矛盾」に陥っている事に気付いて
おられないのでしょうか。
事実、渡辺さんは「雇用法案」には賛成しておらず、結局彼等を
見殺しにした事に加担してしまったのです!

「雇用・能力開発事業団」の「私の仕事館」の廃止は解りますが、
この「非正規労働者」の職業訓練
の場まで止めてしまうのは、おかしいと思います。

どう考えても、これは「税金」で
やる事業で、民間で出来る事では
ありません。民間は事実、人材育成に金を掛けなくなってしまい、
現在の様な「放り出し・棄民」
の状態にさせてしまっています。

ですから、渡辺さんが民主党と
提携しても、何も政策転換をしない愚かな選択としか言いようが
ありません。渡辺さんに「転向」
を迫るのなら、別ですが・・・。

現在の政治は何もけじめを付けて
いない事が大問題です。

政策なんか、民主主義の制度が守られるのなら、どうでも良いです。「政権担当能力」うんぬんを攻め立てるのだって、どうでも良いです。責任を取りたくないのなら、「政権を取る」だの「責任を果たす」なんてうだうだ言わず、下野すれば良いし、「永久野党」でいれば良いだけです。
有権者の賛否はともかく・・・。

「失政の責任を取れ!」
私は、これを声高に言いたいです。

編集部の西岡さん
ご苦労さまです。記事の内容が不足していたので、岸井さんへの反論が多数寄せられたと考えているのなら、それは違う。もともとここのサイトにコメントしている方たちは、政治への感度が高い方々。私も毎日新聞を朝読んだ上で、上記コメントをしています。岸井さんに失礼に当るとか、申し訳ないとか、編集部が考えているのなら、それこそ、このサイトに集う人々をバカにした話だと思います。岸井さんなら、理解して頂けると希望をもってコメントしているのです。だから、田原氏の記事には、私はコメントした事がない。どうせムダだと思っているから・・・

編集部西岡さんの補足コメントもやっぱりおかしいと言わざるを得ません。
そもそも、民主党が緊急提案した雇用関連4法案について、法案そのものが悪いというのか、強行採決したから悪いというのか、そこを明確にされていません。
民主党案は与党が提出する予定の第二次補正予算に組み込まれるものと変わりないから、パフォーマンスにすぎない、共産党も社民党も批判しているという論理の展開がおかしいでしょう?
パフォーマンスであれ国会戦略であれ、第二次補正予算案の年内提出を要求してきた民主党の論理の一貫性からすれば当然の帰結ではないでしょうか。
たった二時間半の審議で強行採決したことを浮き上がらせようとするメディアは、結局自民党に肩入れしているとしか取られない。
この法案の必要性と迅速性についての中身の論評をすべきではないでしょうか。そしてたとえ不十分なものであっても、とにかく年内に緊急の対策法を形にすることの重要性を説くべきではなかったでしょうか。
国民の信を問おうとしない麻生さん、共同提案できず存在感を失くして批判に回った共産党と社民党、「、、、という意見もあります」と他人事のように論ずるメディアの方々、結局国民の気持ちとかけ離れて保身しているとしか思えません。

私は門外漢で詳しいことはわかりませんが、政治家と記者クラブの方々って、そんなに密接に癒着しているものなのですか?
麻生さんの例の論文も、朝日の記者の代筆だって話、本当なんですか?
それが本当なら、メディアの方々の不可解なスタンスに合点がいきます。
小泉さんを持ち上げ、麻生さんを持ち上げ、小澤さんの強面の独裁者ぶりを強調するメディアは、よほど小澤さんに苛められた過去のトラウマがあるのでしょうか(笑)


いやあ面白い議論の展開になっていますね。

私も与野党とも雇用や景気の政策を「政争の具にするな」というマスメディアの論調には反対で、なぜなら「政争」は政治家の仕事だからです。

何によらず個別の案件について政争があって、それで初めて国民は問題のありかを知って考えを深めて、そういうことの累積の結果として政権交代を期待したりするのであって、政争大いにあるべしです。政争を「政(策論)争」と捉えるか「政(局抗)争」と捉えるかという問題は確かにありますが、政策に絡んで政局を有利に運ぼうとするのは野党の本来業務でしょう。

ここはひとつ、岸井さんにここまでの議論を熟読して貰ってコメントをして貰うのがいいでしょう。

皆さんのコメントを読みましたが、素晴らしい。最近、このように意識が高く、論理的思考ができる人たちが表に出てきたのを見るにつけ、ようやく日本の夜明けが見えてきたという気がします。後はメディアが変われば本当に日本も変わるでしょうね。

政争は政治家の仕事。それでいいのです。政争がダメというのは党内で閉じた単なる権力争いの場合だけです。今回はそうではありません。長らく自民党内だけの政争を見続けたのでメディアは混同しているのでしょう。(または何も考えておらず、前例主義なだけか)

これまでの日本の最大の問題として、斜に構えて第三者的な立場でしか発言せず、どっちもどっち的な論で、結果、責任逃れをするというのが特にメディアを中心に容認されていた(というか、それが正しいという風潮にされていた)という点があります。いつの間にか日本国民全体がそのような姿勢を是、またはカッコいいとするように風潮に毒されていたように思います。

岸井さんも与党擁護ということではないのは常日頃の発言から感じられますが、その一方で、このコラムもそうですが、メディアという立場上とりあえずどっちもどっち論を展開して予防線をはっておかないと、という意図が感じられます。このメディア一般でよく見られる光景は、おそらくは無意識の自己保身から来るのでしょう。あと一番楽ですしね。

そして、それが結果として政治不信を生み出す一因となっている、それどころか結果として与党擁護になっている・・ということを感じながらも、やはりどっちもどっち論を展開せざるを得ない、という覚悟のなさに皆苛立ちを感じているのです。またどっちもどっちにしたいために論理的な破綻すら容認するという感じすら受けます。論理がなくなってしまったらメディアの存在意義は何なのでしょう。

国民が望んでいるのはそのような自己保身から来る意見ではなく、自らの立場を危うくするかもしれないが言わねばならぬことは言うという覚悟のある意見です。渡辺氏の造反や中川氏の動きはどうなるか分かりませんが、国民がじっと見ているのはその「覚悟」の程であり、自らの行動に「責任」を持つ姿勢です。麻生首相が最もダメな所は漢字の読みとかではなく、「覚悟」も「責任」も全く感じられない所です。

自らの意見に責任を持ち、他人事ではなく自らのこととして発言し、そして行動する。間違ったら責任を取る。そういう姿をメディアにも見せていただきたい。そうすれば自ずから信頼も戻ってくるでしょう。

あえて仮名といたします。皆様からはご批判を頂戴するかもしませんが、岸井さんは必ずしも、常に自民寄りの姿勢を取っているわけではありません。たとえばあるコラムでは、麻生総理が優秀であるという逸話を並べたものの、そのすべては「」で閉じられておりました。つまりは外聞というわけです。

http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20081105-02-1201.html

ただ、とてもわかりにくいですね。新聞の論理に慣れた人間ならば一目瞭然ですが、それを知らない方にとっては、ただのヨイショにしか思えなかったでしょう。岸井さん、生意気を申し上げますが、読んでいるのは一般読者です。業界の常識で記事を書いても伝わりません。あるいはわざとなのかもしれませんが、若いわたしには納得できませんね。記事は読者のものです。政治家への発信でもなければ、バランス取りでもない。「そんなのは理想論だ」とお笑いになるのでしょうか。

他にも疑問があります。大先輩に申し上げるのは失礼ですが……。まず五段落目で、自民党の主張をほぼ垂れ流していますね。これ自体は問題ないと思います。意見が対立したとき、片方の立場を代弁するのは大切なことです。しかしながら、そういう場合は、もう一方の意見も同様に扱うべきでしょう。イロハです。さて、その視点から岸井さんの文章を見たとき、民主党の主張はほとんど取り入れられておりません。これは明らかに、バランスを欠いている。不偏不党などと申し上げるつもりはない。そんな言葉を現場で口にする記者などいないでしょう。しかし、ここまで偏ってしまっていいのか。大いに疑問を覚えます。

テクニカルなことにも突っ込んでおきましょう。二段目で「空白」という文字を使い、その背景に触れながら、四段目でほぼ同じ文脈を繰り返していますね。明らかな重複です。岸井さんが三十代のデスクだとしたら、この構成を是としますか。岸井さんほどのベテランが、こういう単純ミスを犯すのは、とても残念です。

あえて繰り返しますが、岸井さんはバランスを取ろうと、他の場では努力しております。ただ、あまりにもわかりにくく、一文でそれを為していないため、批判を受けてしまう。この点に関しては、読者の皆様の熟慮を促すと同時に、岸井さんのコメントを待ちたいところです。

もし岸井さんが、この件に関して知らぬぞんぜぬを通すならば、記者失格ですね。あいまいな表現で逃げてたとしても同様です。岸井さん、ふたたび生意気を申し上げます。プロならば、堂々とした反論を寄せてください。ここに集っているのは、それなりの知識と、リテラシーを持った方ばかりのようです。もし彼らを、あなた自身の言葉で説得できないならば、お辞めになってはいかがですか。書くという行為は、それくらいの覚悟が必要でしょう。

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