世界ボクシング協会(WBA)フライ級王者、坂田健史(28)=協栄=が同級1位、デンカオセーン・シンワンチャー(32)=タイ=と戦うタイトルマッチが31日、広島サンプラザホールである。昨年11月に引き分けて以来の再戦で、坂田は5度目の防衛を目指す。
前回は坂田が一回にデンカオセーンの右ストレートでダウン。だが、八回以降は左手親指を痛めた挑戦者の「失速」にも乗じて持ち前の手数で圧倒した。
今回も坂田が断続的にラッシュを仕掛け、デンカオセーンが得意の右ストレートで応戦する展開となりそう。スピード、手数、スタミナで上回る王者だが、挑戦者はパンチ力で勝り、カウンターも巧み。スロースターターの坂田が序盤に強打をもらうようだと苦戦は必至。一回から得意の接近戦に持ち込み、主導権を握れるかどうかがカギになる。坂田は33勝(15KO)4敗2分け、デンカオセーンは45勝(19KO)1敗1分け。【来住哲司】
毎日新聞 2008年12月30日 東京朝刊