景気の悪化で雇用不安が広がる中、宮崎市のハローワークプラザ宮崎に、年末の緊急相談窓口が設けられました。この緊急相談は、契約を打ち切られた非正規雇用労働者などを対象に、宮崎労働局が、求人情報や、住宅を確保するための情報を提供するものです。宮崎市大塚台のハローワークプラザ宮崎には、初日の29日に、262人が相談に訪れ、このうち、5人が、非正規雇用労働者でした。(相談者は)「来月半ばで現在の所が解雇になることによる相談です。やはり収入がないと生活が成り立たないので(不安だ)」緊急の労働相談は、30日も、宮崎市大塚台のハローワークプラザで、午前10時から午後5時まで受け付けられ、特に、労働条件については、宮崎労働基準監督署でも、相談に応じています。
漁業は、燃料代の高騰に揺れた1年となりましたが、日南市の油津港では、マグロが大漁となり、活気を見せました。油津港には、29日午前5時すぎ、種子島海域などで漁を終えた県内各地のマグロ漁船約20隻が、次々と帰ってきました。そして、60キロクラスのキハダマグロなど、約14トンが水揚げされ、港は、活気に包まれました。マグロは、普段よりも2割ほど高い価格で取引され、正月用として、九州を中心に、各地に出荷されていました。(マグロ漁船船主)「今年は不景気で、燃油も高騰し大変な年だった。正月だけは、せめて家族サービスして、家族団らんで休憩します。」燃料代の高騰や魚価の低迷で、7月には、一斉休漁にまで追い込まれましたが、漁業関係者は、燃料の更なる値下がりと、漁価の安定を願っていました。
29日午後、野尻町で、普通トラックと原付バイクが衝突する事故があり、原付バイクに乗っていた18歳の男子高校生が死亡しました。事故があったのは、野尻町三ヶ野山の町道で、29日午後2時30分ごろ、普通トラックと原付バイクが正面衝突しました。この事故で、原付バイクに乗っていた小林市内の高校3年生で、近くに住む佐土原慶輔さん、18歳が、胸などを強く打ち、病院へ運ばれましたが、まもなく死亡しました。現場は、センターラインのない、見通しの悪い、緩やかな右カーブで、警察では、普通トラックを運転していた54歳の団体職員の男性から話を聞くなどして、事故の原因を詳しく調べています。県内では、12月20日から年末の交通安全運動が展開されていますが、29日午後5時までに、県内の死亡事故は、これで、4件目となり、4人が亡くなったことになります。
宮崎市の中央卸売市場では、29日が、青果物と花きの競り納めとなりました。宮崎市の中央卸売市場では、29日午前7時から、今年最後の青果物の「競り」が始まりました。競り場には、仲買人らの威勢のいい掛け声が響き渡り、ほうれん草や、きゅうり、それに、お雑煮に使う、おやしなど、お正月用の野菜や果物が、次々と競り落とされていきました。今年は、台風の影響も少ない年となりましたが、秋の長雨で、白菜や、だいこんが不作となるなど、今年1年の青果物の取扱量は、去年よりも、約1割減少したということです。また、29日は、花きも、競り納めとなり、贈り物として人気のスイートピーやバラなどが、取り引きされていました。世界的な景気悪化の影響で、「例年のせり納めに比べて、青果物も花きも、活気がない」という市場関係者の声も聞かれましたが、一日も早い景気回復に願いを込めていました。宮崎市中央卸売市場の初競りは、来年1月5日に行われます。
延岡市では、29日、「年末特別市」が開かれ、正月用品を買い求める人たちでにぎわいました。29日は、延岡市役所の正面玄関前で、年の瀬恒例となった「のべおか日曜市年末特別市」が開かれ、朝早くから、多くの買い物客でにぎわいました。会場には、地元生産者の店が軒を連ね、年の瀬らしく、しめ縄飾りや鏡もちなど、正月用品がずらりと並びました。また、地元でとれた新鮮な野菜や果物、それに、水産加工品も数多く販売され、訪れた人たちが、正月用にと、次々に買い求めていました。今年も残すところあと2日。景気の悪化など、暗い話題が目立つ中、市民は、楽しい正月を迎えられますようにと、願っていました。
高千穂町の高千穂神社では、29日、伝統の「猪々掛祭」がありました。「猪々掛祭」は、災いの神「鬼八」の霊が、霜を降らせて、農作物に被害をもたらさないよう、イノシシを供えて、霊を慰めたのが始まりとされています。神社には、町民らも集まり、宮司たちが、高千穂神楽の原型とされる「笹振り神楽」を厳かに舞って、五穀豊穣と無病息災を祈りました。参列者たちは、神話の里に古くから伝わるこの神事に、幸せへの祈りを込めていました。