違法駐車に不起訴　容疑の運転手　自転車部員衝突死で

　千葉市の市道で昨年七月、県立京葉工業高校（千葉市）の自転車競技部員二人が違法駐車の車に激突し死亡した事故で、千葉地検は二十五日、自動車運転過失致死容疑で書類送検された車の所有者の運転手男性（３２）と、安全管理を怠ったとして業務上過失致死容疑で書類送検された同競技部の男性顧問二人をいずれも嫌疑不十分で不起訴処分とした。

　処分理由について、地検は「（現場周辺の）見通しは極めて良好で、後続車が追突すると予見し注意義務を科すのはいささか酷だ」としている。

　この事故は昨年七月十九日昼、千葉市美浜区の市道で発生。須藤哲也さん＝当時（１７）＝と高橋匠さん＝同（１８）＝が他の部員らと競技用自転車で走行中、道路左側に違法駐車していた車に衝突、死亡した。事故時、二人は時速六十キロ程度で走行していたとみられる。