プレスリリース
2008年12月24日
USBモバイル電源「ポケパワー」事故防止のための
|
品番 | 表記製品名 | 製造会社 | 対象製造期間 | 対象台数 |
---|---|---|---|---|
BQ-600 | USBモバイル電源 「ポケパワー」 |
パナソニック株式会社 エナジー社 (旧松下電池工業(株)) |
2007年6月〜 2008年1月 |
151,570台 (出荷品全数) |
製品概観 |
*海外向け商品は対象ではありません。
2.社告に至る経緯
(1) | 2008年11月23日、大阪府でUSBモバイル電源「ポケパワー」をカバンの中に入れておいたところカバンの底板が溶融したという事故が発生し、11月27日に返却されてきました。弊社にて事故品の確認をおこなったところ本体樹脂ケースに孔があいていました。内部を確認すると使用している部品(チップセラミックコンデンサ)が異常発熱をした痕跡(変色)があり、その発熱でケースが溶融して孔があいたと判断しました。 |
(2) | 過去には、USBモバイル電源「ポケパワー」の本体樹脂ケースの孔あきが2件、本体樹脂ケースの熱変形が1件の計3件の事故が発生していました。うち1件目は、2007年9月23日、埼玉県で本体樹脂ケースが溶融して孔があく事故でした。プリント基板上で黒化した異物が認められたため、異物混入により短絡回路が形成された偶発的な事故と推定しておりました。 2件目は、2008年8月25日、埼玉県で本体樹脂ケースが溶融して孔があく事故でした。事故品の解析を行ったところ、プリント基板上に搭載されているチップセラミックコンデンサが変色しており発熱の痕跡がありました。そのためチップセラミックコンデンサの調査を行ったところ、微小な亀裂が確認されました。しかし、製造工程及び同一製造ロットの製品を確認しましたが、チップセラミックコンデンサに異常は確認されず、偶発的な事故と推定しておりました。 |
(3) | 3件目は、2008年11月11日、千葉県で発生しました。この事故品は、過去の2件とは変形部が異なり、本体樹脂ケースの電池装着部が熱変形しておりました。プリント基板を調べると、一部のチップセラミックコンデンサが移動し、電池端子ラインに接触しておりました。(3件目の詳細解析中に、4件目の事故が発生しました。) |
(4) | 4件の事故の原因を究明するため、より厳しい使用環境下での再現試験と過去の製造条件での再現試験を実施しました。その結果、基板分割時にチップセラミックコンデンサに過剰なストレスがかかる場合があり、それにより微小な亀裂が発生し、使用中、チップセラミックコンデンサからの異常発熱による本体樹脂ケースの一部熱溶融の可能性があることが判明しました。3件目における本体樹脂ケースの一部熱変形も、同様にチップセラミックコンデンサの異常発熱が別のチップセラミックコンデンサのはんだを溶融させ、そのチップセラミックコンデンサが移動し電池端子ラインに接触したものと判断いたしました。 |
(5) | これらのことから、4件の事故ともチップセラミックコンデンサの亀裂が発熱の原因と確認されました。発熱による火傷などの事故防止のためにリコール社告を実施し、対象商品を回収する決断をいたしました。 |
<事故の概要>
品番 | 発生日 | 発生場所 | 被害状況 |
---|---|---|---|
BQ-600 | 2007年 9月23日 | 埼玉県 | 製品一部熱溶融 |
BQ-600 | 2008年 8月25日 | 埼玉県 | 製品一部熱溶融 |
BQ-600 | 2008年11月11日 | 千葉県 | 製品一部熱変形 |
BQ-600 | 2008年11月23日 | 大阪府 | 製品一部熱溶融 |
3.原因
USBモバイル電源「ポケパワー(BQ-600)」の製造工程において、基板分割時にチップセラミックコンデンサに過剰なストレスがかかる場合があり、それにより微小な亀裂が発生しました。その結果、使用中に、チップセラミックコンデンサの絶縁性能が低下し、異常発熱に至る可能性があることが判明しました。その発熱により、本体樹脂ケースの一部溶融と変形に至る可能性があると判断しました。
4.お客様への対応
(1) | 同等機能を有する代替品セットとして、USBモバイル電源「ポケパワー」BQ-PP10K(充電式エボルタ単3 HHR-3MRS 2個を同梱)、充電器BQ-321と製品交換させていただきます。 | ||
(2) | 新聞紙上で、『リコール社告』を行います。 | ||
(3) | ホームページでもお知らせいたします。 パナソニック(株) ホームページ http://panasonic.co.jp/ec/info/usb/ |
||
(4) | 本日から、フリーダイヤルにてお問い合わせをお受けいたします。 フリーダイヤル 0120-660-648
ホームページでも受付します。
|
プレスリリースの内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。