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北海道教委:「46協定」全面破棄通告 北教組「超過勤務の縮減策示せ」

 教職員の時間外など勤務条件を定めた協定書(いわゆる46協定)を巡り、道教委は26日、北海道教職員組合(北教組)と北海道高校教職員組合(道高教組)との交渉を打ち切り全面破棄を通告した。46協定は1971(昭和46)年に結ばれた労使協定で、現在は全国の教育界で唯一存続。実態は形骸(けいがい)化しているため、教育現場への影響はない。

 記者会見した吉田洋一教育長は「教師の多忙化は認識している。超過勤務を減らす対策をできるだけ早期に示したい」と述べた。

 これに対し北教組の住友肇委員長は「多忙化は、道教委が文部科学省のいいなりになって教育行政を進めてきた結果。全面破棄の前に、超過勤務の縮減策を示すことが先決だ」と反発。

 道高教組の桜井幹二委員長は「教育環境改善のためには教師が子供と向き合う時間を確保し、自主的な研修によって資質の向上を図ることが必要だが、勤務時間が増えてできない現状が問題」と批判した。

 教育現場の勤務実態をめぐっては、道教委が昨年12月に出した中間報告で▽小学教諭が10時間33分▽中学教諭が11時間06分▽高校教諭が10時間46分と、通常の勤務時間を1時間半~2時間上回っている。【千々部一好】

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 ■ことば

 ◇46協定

 時間外手当廃止の代わりに、月8時間の調整額を支給する条例制定の際に結ばれた労使協定。全部で13項目からなる。文部科学省の指導で、01年3月に「違法性が強い」とされた5項目を削除。残る8項目も効果が薄れていたため、道教委は4月、全面破棄を提示し、条例を改正していた。

毎日新聞 2008年12月27日 北海道朝刊

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