2008年12月29日 21時18分更新
振り込め詐欺のうち、いわゆるオレオレ詐欺でバイクによる宅配便などを装って被害者から直接現金を受け取る手口が、今月になって東京都内で急増していることがわかりました。
警視庁は警戒が強化されたATMを避ける「手渡し」の手口が広がっているとして、注意を呼びかけています。
警視庁によりますと、東京都内で起きたオレオレ詐欺のうち、ATMを使わずにバイク便や宅配業者を装って直接現金を受け取る「手渡し」の手口は、今年9月までは全体のおよそ6%にとどまっていました。
しかし、ATMの警戒が強化された10月から増え始め、今月はおよそ33%・3件に1件に急増していることがわかりました。
今月12日には新宿区の70代の女性が「息子が痴漢をした」といううその電話で、バイク便を装った男に示談金の名目で600万円を路上で手渡してだまし取られたほか「現金を取りに行くので振り込め詐欺じゃないから安心して」と言われて信じ込んだケースもあったということです。
警視庁の振り込め詐欺緊急対策本部の山本仁参事官は「ATMを避けた「手渡し」の手口が定着してきているので『振り込め』という言葉がなくてもすぐに警察に通報してほしい」と注意を呼びかけています。