依然、振り込め詐欺の被害が多発した今年。11月末現在、県内での被害件数は175件、総額約1億6575万円に上る。
街頭啓発活動を取材した10月、チラシを受け取った男子高校生に話を聞いた。携帯電話に、サイト解約料として27万円の振り込みを催促するメールが届いたことがあるという。「でも、怪しいと思って友達に相談した」。被害に遭わなかったことに安心すると同時に、高校生にまで忍び寄る影に怒りを感じた。
裁判員制度や定額給付金を悪用した新たな手口も懸念される。「指示通りに画面を操作すると……」。こんなことが繰り返されぬよう、被害防止に少しでも役立つことを伝えていきたい。【宮嶋梓帆】
毎日新聞 2008年12月29日 地方版