12年度に佐賀市嘉瀬地区に移転する県立病院好生館(佐賀市水ケ江)が、地方独立行政法人化されることになった。県の計画では、法人は移転に先立ち、10年4月に設立する。しかし、県職員労働組合(武広辰次委員長)は「県民に周知されていない上に病院職員の多くは反対している。時期尚早だ」と抗議声明を発表し、法人化に反発している。
法人化する理由について県は、欠員が生じるなどした場合の医師の採用試験を随時行えることや決裁の迅速化、民間手法導入によるコスト削減--などのメリットがあると強調。こうした変化の結果、「現場の自由度を高められる」と話す。
また、09年度に策定する新病院の実施設計には、法人のトップとなる理事長の候補者も交えて取り組むこととした。理事長候補は、来春までに絞り込む方針。【上田泰嗣】
毎日新聞 2008年12月29日 地方版