  | ■再度・韓国訪問のご報告
 |  | |  遅れましたが、2月18日再度韓国訪問の報告です。
昭和40年代に3度訪問しているので、通算では5回目の訪韓となった。40年代に訪問したときはウォーカーヒルでのギャンブルが目的であったが、ウォーカーヒルでは勝った記憶はない。今回は仕事なので、勿論行かなかった。
前著『打ったらハマるパチンコの罠』でも書いたが、マカオのカジノでは大勝ちしたことがある。本来博打は、少ないお金が、驚くような金額になるのが魅力なのであって、パチンコのようにハイリスク・ローリターンでは、イカサマ博打そのものである。
韓国では、パチンコにハマっていた人にも取材したが、パチンコがなくなって家庭の平和が戻った、と笑顔を見せた。なにしろ、朝まで営業していたので、朝までパチンコを続けて、会社を休んだりしたと言う。
その人の友人は、パチンコで借金がかさみ夜逃げしたと語ってくれた。日本と変わらないパチンコの被害があったのは間違いない。だが、政府もマスコミも良識を持っていたからパチンコを禁止できたと確信を持った。
日本のように、業界とズブズブの関係がなかったから禁止できたとも言える。観光文化部が取り仕切っていたが、最初は、登録すれば誰でも営業ができた。あまり増えたので05年3月から認可制になった。
「海物語」疑惑というものもあったが、日本ほどの癒着がなかったから禁止できたことになる。筆者の最初のリポートで06年暮れと書いたが、10月29日に禁止が発令になってから、完全撤去まで年末までかかった、ということである。
ソウルの区役所に行ったときに、通訳に隣の建物は何ですか、と聞いたら「低所得者用の診療所」だという。低所得者用の診療所では、通常の半分の料金で診察が受けられる、というではないか。
正直愕然とした。日本のマスコミは韓国の悪いことは教えてくれるが良い面は教えていない。福祉の面でも、日本は遅れを取ったのか…。
SBSテレビのプロデューサーにお会いして取材したが、日本は、朝から晩までパチン台のCMを垂れ流しているなどと、恥ずかしくて言えなかった。
日本のパチンコの被害は教えたが、逆に「マスコミは何故キャンペーンを張って糾弾しないのですか?」と質問されて困った。言われてみればそれがまともな国の取るべき姿である。
国を壊している、社会悪ともいえる業界から、国会議員も、官僚も、マスコミも恩恵を得ているとは、恥ずかしくて言えなかった。ましてや、国会議員が与野党ともに「パチンコチェンストア協会」のアドバイザーを務めているなどとは、とても言えるものではない。
台湾は、韓国よりも早くパチンコを禁止しているが、台湾、韓国ともに良識を持っていたから禁止したと言うよりも、普通の良心を持っていれば、パチンコによる被害が続出しているのに、野放しにはできない。
日本では、ごく普通の良心も持ち合わせていない人間が、政界にも、官界にも、マスコミにも多いと言うことになる。それにしても、この国は酷い国である。
詳しくは、新刊で書かせてもらいます。

 | 2008/03/08 |
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