関連情報NASAの火星探査
2005年11月3日、米航空宇宙局(NASA)が公表したハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)による火星の画像。(c)AFP/NASA/ESA
【3月21日 AFP】火星探査機による観測データから、火星の表面に塩分の堆積(たいせき)があることが判明したとする研究報告が、米科学誌サイエンス(Science)3月21日号に発表された。これはかつて火星に水が豊富にあったことを示唆しており、生命が存在していた証拠となる可能性があるという。
ハワイ大学(University of Hawaii)のMikki Osterloo氏が率いる科学者チームは、火星探査機マーズ・オデッセイ(Mars Odyssey)によって得られた熱画像を使い、火星の南半球にある深いくぼ地約200か所で、塩分の堆積を発見した。
Osterloo氏によると、塩分が堆積していた面積は約1-25平方キロにわたり、それぞれの堆積物はつながっていないようだという。「火星全体を覆う1つの大きな表層水から来たのではなく、地下水が低地に到達したとみている。その後、長い時間をかけて水が蒸発し、塩の堆積物を残したのではないか」と指摘する。
塩が堆積したのは39億-35億年前と推計されている。
現在は乾燥、低温の火星が、かつては豊かな水があり温度も高かったとする地質学的証拠は、ほかにも複数ある。(c)AFP
ユーザー制作のスライドショーをご紹介。無料で簡単な会員登録で見られます。
AFPBB News に掲載している写真・見出し・記事の無断使用を禁じます。© AFPBB News