８万５千人。これは派遣などの非正規労働者で、来年３月までに仕事を失う人の数です。先月の調査から３倍近くに増えました。猛スピードで広がる解雇の波。派遣労働者にとって、厳しい年の瀬となっています。

　「なんで門前払いするんですか」（組合員）

　日本経団連前で警備員ともみ合う派遣労働者たち。派遣切りをやめるよう経団連に申し入れに訪れましたが、事前に連絡が無かったとして門前払いされたのです。

　「自分たちの声を少しでも聞いてください」（日産ディーゼルユニオン　荒井健太郎 委員長）

　彼らの悲痛な叫びは経営者に届くのでしょうか？ ２６日、雇用情勢の悪化を裏付ける衝撃的な数字が明らかになりました。厚生労働省の調査で、来年３月末までに契約の中途解除などで職を失う非正規労働者が先月の調査から３倍近く増え、８万５千人に達することが明らかになったのです。

　このうち、社員寮などから退去させられ、住まいを失った人は分かっただけでも２１５７人。また、再就職状況が把握できた１万７千人のうち、９割にあたるおよそ１万５千人が再就職先を見つけることが出来ていないというのです。

　「悪化するスピードが極めて早い。なだらかな坂ではなく、本当に急坂を転げ落ちていくって感じがします」（舛添要一 厚労相）
（26日16:27）