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地上げ、休眠の宗教法人利用 三菱東京UFJ資金提供

2008年12月28日3時0分

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写真大和教会の所在地には、看板もないプレハブが1棟あった=岐阜県

 東京・渋谷の再開発のための地上げをめぐり、三菱東京UFJ銀行(旧東京三菱銀行)が暴力団と関係が深かった不動産会社元社長(48)に資金提供していた問題で、元社長側が、土地などの売買の一部に、実際には活動をしていない宗教法人を介在させていたことが分かった。売買によって宗教法人が得た利益も別の実体のない会社に移されており、宗教法人が元社長側の不正な資金操作に使われた疑いが浮上した。

 この宗教法人は、75年に岐阜県で設立された神道系の「大和教会」。元社長が暴力団組長(95年に死亡)とともに91年に取得。その後、代表役員に就いていた。

 複数の取引関係者によると、元社長は、03年から地上げを始めた渋谷区南平台町の商業地6948平方メートル(約2100坪)の一角にあったビルとその土地の複数の所有者に買収を持ちかけた際にも教会役員の肩書を使っていたという。

 04年秋までに終えた売買でビルなどの所有権を手にしたのは教会だったが、その所有権は2週間後には、東京三菱銀行(当時)などからの融資の受け皿だった住宅販売会社(東京都武蔵野市)に移動。この売買による転売益もいったん教会に入った後、別の実体のない会社に移っていた。

 元社長が教会を買収したのは、横浜市にある自動車学校の経営権の取得や敷地の地上げを図っていた91年10月で、学校の経営権をめぐる訴訟の確定判決は、教会は元社長と暴力団組長によって買い上げられたと認定している。

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