ミキハウス子育て総研
藤田 洋さん
【ミキハウス子育て総研の事業内容】
子育て応援サイト「ゴーゴー育児ドットコム」運営
(http://www.55192.com)
子育てファミリー向け情報誌
「Happy-Note」発行
教育事業
(全国有力百貨店内専用教室)
マーケティングリサーチ事業
「子育てにやさしい住まい」
認定事業
「ウェルカムベビーのお宿」
認定事業
「ベビーズヴァカンスタウン」
選定プロジェクト
「お子様の健やかな未来を応援する会」
事務局
「First Birthdayプロジェクト」
事務局
住まいを購入するときに、一戸建ての購入検討者が考える暮らし方のイメージの第1位は、首都圏、関西圏ともに「居住空間にゆとりがある」こと。でも、「居住空間のゆとり」の基準って何? 物件のどこをチェックしたらいい? 一戸建ての“ゆとりライフ”を検証します。
居住空間のゆとりって何?
一戸建てならではの“ゆとり”として調査結果から見えてくるのは、間取りや広さといった空間的ゆとりだけでなく、「心のゆとり」や「ガーデニングができる」などとても幅広いこと。「家族のだんらんが得られる」では首都圏が5位(関西圏6位)なのに対し、新築マンション購入者の調査結果では同13位(関西圏13位)となっており、一戸建てならではのゆとりがあると考えられます。
「一戸建てに住んでみて、ゆとりを感じるのはどんな部分?」
- 庭でガーデニングや、家庭菜園などいろいろ楽しめる。(男性/ 34歳/ 和歌山県)
- 庭で子どもが自由に遊べる。(女性/ 35歳/ 千葉県)
- 自分の部屋を持て、趣味のパソコンに没頭できる。(男性/ 42歳/ 大阪府)
- 庭があり、隣家と離れているので窮屈でない。(男性/ 34歳/ 埼玉県)
- 庭があることでほんわかできる。(男性/ 26歳/ 兵庫県)
- リビングダイニングの天井が高く、天窓から日が入って明るく広々とした感じがよい。(男性/ 29歳/ 東京都)
- リビングが広々としているので、気持ちもゆったり。大勢が訪ねてきても、くつろげる。(女性/ 36歳/ 京都府)
- 子どもがのびのびと遊んでいるのを、親ものんびりと見守ることができる。(男性/ 30歳/ 京都府)
- 明るく広くてほっとする。(女性/ 31歳/兵庫県)
- リビング、浴槽、キッチンなど、すべてにゆとりのある生活を感じるようになった。(女性/ 31歳 / 東京都)
- 空間と収納に余裕がある。(女性/29歳/千葉県)
- 間口に余裕があるので、ほっとできる。(男性/33歳/京都府)
- 子どもが遊ぶ階と、親がくつろぐ階を別にしたので落ち着く。(男性/ 27歳/ 大阪府)
一戸建てならではのゆとりが、家族の心にゆとりをはぐくむ
まず「居住空間のゆとり」として挙げられるのは、各部屋の広さ。特にリビングの面積が目安になりやすい。くつろぐのに十分な広さとして、たとえば3~4人家族の場合、12~15畳くらいあれば、ある程度のゆとりを感じられるでしょう。
また一戸建ては、平面ではなく、2~3階にわたって部屋やスペースが配置されることで家の中に立体感が感じられることが特徴です。
立体的な空間があることで、1階はゆったりと家族や来客がくつろげる場、2階は生活の場として分けることもできます。階によって空間の用途を分けることで落ち着いた時間を持つことができ、それが暮らしのゆとりにもつながっていくでしょう。
他にも人気が上昇してきている、リビングイン階段などがあります。リビングを通ってからでないと各自の部屋に行けないような間取りになっていれば、常に家族の気配を感じることができ、子どもと向き合うチャンスも増え、自然と家族とのゆとりあるコミュニケーションも取りやすくなります。
庭がある場合は、ガーデニングを楽しんだり、ペットを飼うこともできます。植物を育てることで自然と触れ合う喜びを感じることができ、子どもの情操教育に役立つかもしれません。きっと家族の心にもゆとりをはぐくんでくれるでしょう。
ゆとりの一戸建て、そのポイントとは?
部屋の広さ以外にも、ライフスタイルに合った間取りや構造・設備といったスペックのバリエーションが豊富にあるのが一戸建ての魅力。どのような間取り、どのようなスペックがゆとりを感じさせてくれるのでしょうか?
“広さ”と“暮らしやすさ”がゆとりをもたらす
「居住空間のゆとり」を得るためには、ある程度の“広さ”は必要です。しかし、それだけでなく、快適性や機能性なども重要なポイント。人気の高いゆとりのスペックとしては、以下のようなものが挙げられます。
- リビングをゆったりと感じさせる天井の高い吹抜け
- リビングを見渡すことができる対面式キッチン
- リビングを中心とした生活動線が可能になるリビングイン階段
- リビングと一体化させ、ホームパーティーも楽しめるウッドデッキ
- ガーデニングが楽しめる庭や2階バルコニー
- 階段下や玄関脇の豊富な収納スペース
- ゆったりと2台置ける駐車スペース
- 子どもの成長に合わせてアレンジできる可変性がある間取り(間仕切り)
- 日差しや風がたっぷり入る浴室
すべてが揃っていることが必ずしもよいとは限りません。家族にとって、どのようなスペックが必要か、ゆとりを感じられるのか、ライフスタイルや希望条件を整理し、よく検討してみましょう。
<ゆとりを手に入れるための物件選び~3つのポイント>
- 現地で情報収集を
完成済み物件は情報の宝庫です。現地へ行って隅々までチェックしてきましょう。実際の物件を見ることで、ゆとりの生活イメージが具体的にふくらむだけでなく、実感もできるはず。物件が完成していない場合は、モデルハウスを見学するのがおすすめ。具体的な情報を収集することで、より正確に物件を把握できます。周辺環境のチェックも忘れずに。 - よい面と悪い面をトータルに判断する
実際に物件を見ると、よいところばかりに目がいきがちですが、現在の住まいで感じているストレスを解消できるか、という視点でよく考えてみましょう。また、住みはじめてからだんだんとストレスを感じてくるというケースもあります。たとえば、人気の高い吹抜けは空間を広々見せてくれて開放感も感じられますが、高いところの掃除や空調の効きが思わしくないなど、場合によってはストレスにつながることも。間取りや構造面で、ストレスを感じることがないかどうか、トータルで判断しましょう。 - 一戸建て購入経験者に聞く
幼いころから集合住宅に住み続けていて、一戸建てには1度も住んだことがない人も多いでしょう。一戸建てとマンションでは、住んでみないとわからないような違いがいろいろあります。たとえば、生活音や防犯面など。住んでから、こんなふうだとは思わなかった…とならないように、事前に情報収集しておくとよいでしょう。また設備や仕様が暮らしの中でどのような「ゆとり」を感じられるのか、子育て世代なら、子育ての観点から住まいの「ゆとり」をアドバイスしてもらうのもよいでしょう。
ゆとりというとまずは“広さ”と考えてしまいがちですが、長期的なスパンで考えたときの住まいの快適性、省エネ性、耐久性などが、暮らしやすさや住み心地に関係し、それが本当の意味でのゆとりにつながっていきます。
その点を考慮して物件探しをすることが、ゆとりの暮らしを手に入れるコツといえるでしょう。
構成·取材·文/eSampo.com イラスト/トリゴエモトコ
- 2008年10月22日
- vol.19 “ゆとりライフ”実現するなら一戸建て!
- 2008年10月8日
- vol.18 資産価値をも左右する「マンション管理」2つのポイント
- 2008年9月24日
- vol17 一戸建てなら「2台分の駐車スペース」は当たり前?!
- 2008年9月10日
- vol.16 男性より女性優先!がキモ。DINKSのマンション購入術
- 2008年8月27日
- vol.15 これだけ見れば間違いない!? 一戸建ての見学、妥当な件数
- 2008年8月6日
- vol.14 「都内は高い」であきらめる前に、あのエリアに注目!
- 2008年7月23日
- vol.13 区画数で違う!? それぞれの暮らし~開発規模の選び方
- 2008年7月9日
- vol.12 高層の眺望VS低層の景色、あなたはどっち?
- 2008年6月25日
- vol.11 ファミリーの一戸建て選びは「子育てにやさしい街」がキーワード!
- 2008年6月11日
- vol.10 チャンスは2回?! 一戸建ての“買い時”
- 2008年5月28日
- vol.9 マンション選びの新キーワードは、“プチ贅沢”感!
- 2008年5月14日
- vol.8 みんな「2ヵ月」で決めている!? 家選びの期間って?
- 2008年4月30日
- vol.7 モデルルームではデキる営業担当者を“賢く”見極めるべし!
- 2008年4月16日
- vol.6 一戸建て購入で、みんなが“こだわる”のは?
- 2008年4月2日
- vol.5 安い・広い・カラダにいい!~11分以上「歩く」物件のススメ
- 2008年3月19日
- vol.4 自己資金200万円未満の人の「覚悟」と「めど」
- 2008年3月5日
- vol.3 みんな大好き「日当たり良好」、どこまでこだわる?
- 2008年2月20日
- vol.2 “徒歩5分以内”なら、断然「さいたま」!
- 2008年2月6日
- vol.1 “住み慣れたエリアで物件探し”は本当にいいの?