歌詞を盗作したかのようにテレビ番組で非難され名誉を傷付けられたとして、歌手の槙原敬之さんが漫画家の松本零士さんに2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(清水節裁判長)は26日、槙原さんの作詞した歌詞を盗作とは認めず、松本さんに220万円の支払いを命じた。
問題となったのは、槙原さんが作詞作曲し、人気デュオCHEMISTRY(ケミストリー)が歌った「約束の場所」の「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞。松本さんはテレビ番組で、歌詞は自作の漫画「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」という表現からの盗作で、槙原さんも電話で参考にしたことを認めたなどと発言した。
判決理由で清水裁判長は「歌詞と漫画の表現は相違も大きく、漫画に依拠しているとは断定できない」と指摘。その上で「槙原さんが電話で認めたとも認定できない」として、松本さんの発言が名誉棄損にあたると判断した。(19:13)