記事入力 : 2008/12/27 12:04:50
韓日合作『焼肉ドラゴン』が朝日舞台芸術賞グランプリ
- 写真提供=新国立劇場
40年前の大阪で焼肉屋を営む在日韓国人一家を描いた『焼肉ドラゴン』は、日本において「在日韓国人の昭和史を描いており、普遍的でリリカル(叙情的)」と好評を博した。現実的なストーリーが極めて演劇的な形式で展開される中、登場人物の感情の波が激しく渦巻く。この作品の脚本を手掛けた在日韓国人作家の鄭義信は、「両国とわたし自身との距離について書いた戯曲。わたしはどちらの国も祖国だと確信できない。捨てられた民でありマイノリティーだ」と話している。
韓国でも『焼肉ドラゴン』に多くの観客が涙した。立ち退くことになった家族が別れていくとき桜が舞い散るシーンや、シン・チョルジン演じる龍吉(ヨンギル)がリヤカーにコ・スヒ演じる妻の英順(ヨンスン)を乗せ、ゆっくりと坂道を上るとき、死んだ息子の時生が屋根の上から二人を見送るシーンに胸が締め付けられる。
なお、『焼肉ドラゴン』は韓国演劇評論家協会が選ぶ今年の演劇ベスト3にも入っている。韓日共同制作の演劇が朝日舞台芸術賞グランプリを受賞したのは、2002年の『その河をこえて、五月』に続き2回目。贈呈式は来年1月30日に行われる。
朴敦圭(パク・トンギュ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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