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荒れる韓国国会、民主党が議長席を占拠

 野党民主党が、与野党の間で争点になっている法案を扱っている国会の一部常任委員会の会議室を占拠したのに続き、26日午前には本会議場の議長席などを突然占拠した。これに対し与党ハンナラ党は「不法侵入だ」と非難し、争点となっている法案を年内に処理する方針を改めて表明した。

 国会法の規定では、国会議長は本会議場の議長席だけで案件を処理できることとなっているため、ハンナラ党が議長の職権による上程を経て法案の処理を強行するには、本会議場を占拠する民主党の議員らを、警護権限などを行使して強制的に排除しなければならない。その場合、与野党議員の乱闘などが起こる可能性が大きくなるため、年末の政局をめぐる閉塞状態は最高潮に達している。

 民主党はこの日朝、議員総会を終えた後、約50人の議員を動員して国会の本会議場を突然占拠した。同党側は「議員二人が前日、正当な手段で本会議場に入り、徹夜で待機した後、中からドアを開けた」と発表した。だが、国会事務局は「民主党がカギの専門家を動員し、違法な手段でドアを開けた」として、警察に捜査を依頼した。これを受け警察はこの日、本会議場の出入り口のドアなどから指紋を採取した。

 民主党は本会議場を占拠するや、すぐにすべての出入り口を封鎖し、一部の通路にはソファや椅子数十台を積み上げて、ハンナラ党議員らが出入りできないようにした。民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は「国会議長が判断を誤る(争点となっている法案を職権で上程する)ことがないよう、前もって対策を打ったものだ」と述べた。

 これに対し、ハンナラ党は緊急の議員総会や幹部会議を相次いで開き、正面から対処する方針を打ち出した。洪準杓(ホン・ジュンピョ)院内代表は「民主党は本会議場でこのような行動を取ることにより、(2004年の盧武鉉〈ノ・ムヒョン〉大統領=当時=に対する)弾劾決議のときのように自ら首を絞める政治を行おうとしている。取っ組み合いをしてでもこのような状況を打開するしかない」と語った。

ユン・ジョンホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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