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「器具が在庫切れ!」骨髄移植、3月以降中断も
白血病などの治療法である骨髄移植が手術に必要な器具の在庫切れのため、来年3月にも一時的に実施できなくなる恐れがあることが27日までに分かった。骨髄移植は毎月百数十件実施されており、移植中断は患者の生命にかかわる。厚生労働省や関係学会は対策を検討している。
器具は骨髄液の採取、濾過(ろか)に使う米バクスター社の製品。国内の骨髄移植の9割超で使われている。関係者によると、同社は昨年、器具製造部門を売却。引き継いだ中米ドミニカ共和国の工場が来年1月末にも製造を始める予定だったが、安全確認に時間がかかり製造開始が3月以降にずれ込む恐れが大きくなった。
厚労省などによると、国内の医療機関にある在庫や緊急輸入分などを合わせ、約500個が確保できる見通し。しかし新工場の製品は新たに国の審査を経て承認を受ける必要があり、実際に移植で使えるようになる時期は不透明だ。