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盗用訴訟 槇原敬之が「勝訴」

 歌手の槇原敬之(39)が、漫画家の松本零士氏から漫画のせりふを歌詞に盗用したと非難され名誉を傷つけられたとして、2200万円の賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、松本氏に220万円の賠償を命じた。提訴から1年10カ月。槇原は自身のホームページで「勝訴判決だと考えています」と勝利宣言した。

 槇原はこの日、法廷に姿を見せた。判決を言い渡した清水節(みさお)裁判長に深々と一礼した後、笑顔を浮かべた。

 判決理由で清水裁判長は「槇原さんがせりふを知っていたとは認められず、歌詞が似ているからといって、せりふに依拠したとは断定できない。テレビに生出演した松本さんが“盗用”と発言した内容は真実と認められず、名誉棄損に当たる」と指摘。松本氏側に賠償金220万円の支払いを命じた。

 問題になったのは、槇原の作詞、作曲で人気デュオ「CHEMISTRY(ケミストリー)」が歌った「約束の場所」(06年10月発売)。「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞と、松本氏の人気漫画「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というせりふをめぐり法廷闘争に。松本氏はテレビなどに出演し「そっくりだ」などと怒りをぶちまけていた。

 槇原は昨年2月、賠償と著作権侵害でないことの確認を求めて提訴。今年7月には、2人が証人として出廷し“直接対決”となった。尋問で槇原は「歌詞は仏教の因果応報の教えから」「せりふを全く知らないのに泥棒扱いされ、非常に不快だ」と訴え、松本氏は「自分が先に使った言葉で、槇原さんも知っていたはずだ」「同じものを書いてしまったら頭を下げる。それは倫理観の問題だ」などと反論していた。

 閉廷後、槇原は報道陣の質問には答えず、車で地裁を後にした。代理人弁護士は書面で「槇原氏は松本氏の表現を盗用しておらず、同氏の著作権を侵害していないことについては、この判決によって明確に認められた。勝訴判決に間違いありません」とした。

 松本氏は出廷せず、事務所も「本人は仕事で出ており、コメントはできない」。代理人の弁護士は「控訴の手続きを取りました」とコメントした。

[ 2008年12月27日 ]

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