骨折手術で男性医師死亡 麻酔担当医を不起訴仙台市泉区の本間記念東北整形外科で2005年、骨折の手術で麻酔を受けた泉区の医師男性=当時(46)=が死亡した事件で、仙台地検は26日、麻酔を担当し、業務上過失致死容疑で書類送検された泉区の50代の開業医男性を不起訴処分とした。地検は処分理由を明らかにしていないが、男性の死亡は麻酔ミスが原因だったと断定できないと判断したとみられる。 調べなどによると、開業医は05年2月15日、複雑骨折した男性の鎖骨を固定する手術の際、同病院の依頼で全身麻酔を実施。手術後、麻酔から覚めないまま病室に戻った男性は間もなく容体が急変、3月22日に低酸素脳症で死亡した。 泉署は06年3月、開業医が経過観察や病院への引き継ぎなどの注意義務を怠り、急変に気付くのも遅れた過失があるとして書類送検した。 事件では、男性の遺族が05年9月、開業医や病院を経営する医療法人などに計約4億4000万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こし、係争中。訴訟で遺族は「病院側は、自発呼吸が弱かったのに呼吸を助ける気管チューブを早く抜きすぎ、無呼吸状態を招いた」などと主張している。
2008年12月27日土曜日
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