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医局復活に賛成の病院、反対上回る

 日本病院会(山本修三会長)は、臨床研修制度などに関するアンケートの調査結果をまとめた。この中で、大学医局制度の復活の是非を尋ねる質問では、回答した530の加盟病院のうち243病院が賛成し、反対をわずかに上回った。

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 アンケートは今年11月1日−18日、日病に加盟する2656病院を対象に実施。このうち651病院(このうち530は臨床研修指定病院)から回答があった。開設者別では医療法人が161病院と最多で、自治体病院が156病院と続いた。病床数は「1−299床」が266病院と最も多かった。回収率は24.5%。

 大学医局制度復活の是非に対する質問では、回答した530病院のうち賛成は243病院(全体の46%)となり、反対する227病院(同43%)をわずかに上回った。さらに、医療崩壊の原因が新医師臨床研修制度の影響かとの質問でも、「はい」と答えた病院が「いいえ」よりも多かった。
 医局制度復活に賛成した主な理由では、「地方の医師不足問題が解消できる」や「医局人事の方が、信頼できる医師が集められる」などが挙がった。一方、反対の理由では、「医局の人事支配に逆戻り」「若い世代の価値観の多様化が目立ち、すでに無理がある」などがあった。

■約4割がメディカルスクールを「知らない」

 アンケートには、日病などでつくる「四病院団体」などが創設を主張しているメディカルスクールに関する質問も盛り込んだ。それによる、メディカルスクール構想のことを知っているのは530病院のうち325病院で、199病院(全体の約38%)は知らないと回答。この構想が加盟病院にあまり浸透していない現状が浮き彫りとなった。
 また、医師の増員方法については、「医学部の定員増員」が346病院と最も多く、「4年制のメディカルスクール」が116病院と続いた。

 「専門医制度がうまくいっていると思うか」との質問では、回答した530病院のうち、「いいえ」と答えたのは全体の71%の376病院だった。後期研修の実施にふさわしいと思う場所については、「大学病院と一般病院の連携」が424病院で全体の8割を占めた。
 また、「専門医の診療科偏在、地域偏在解消に望むこと」との質問では、「定員制の導入」が最も多かった。さらに「地域医療を支えるために必要なこと」では、「総合医、プライマリケア医の充実」が最多で、2番目は「医師の計画配置」だった。


更新:2008/12/26 21:18   キャリアブレイン

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