2005年11月28日

分析により「人気AVでは女性がモノ扱いされていない」ことが判明(豪州)


豪州のアラン・マッキー教授が3年間に渡り政府から資金供与を受けて、ある分析調査を行った。分析の対象となったのは、豪州で販売本数ランキング・トップ50に入っているアダルトビデオである。

豪州のポルノグラフィ禁止論者の口から聞かれるお決まりの文句の1つは、「女性がモノ扱いされている」というもの。しかし、マッキー教授の調査の結果は、そんなステロタイプ(固定観念)とは正反対の事実を浮き彫りにした。

この分析調査では、以下のような観点からビデオの内容を分析した。

  • 男女のどちらが先に仕掛けて行為が始まるか。

  • どちらのパートナーの悦びに注意が払われているか。

  • 行為中にしたいこと、してほしいことについて男女間で会話がもたれているか。

  • ビデオは、男女どちらの視点から表現されているか。

マッキー教授は、これらの点からビデオを分析した結果、次のような結論を出している。

  • 豪州の売れ筋AVでは、女性がモノのように扱われていない。生き生きとした性のパートナーとして表現されている。

  • ほとんどのAVのプロットは、現実からかけ離れたものではない。しかも、女性を力づけてくれそうな筋立てになっている。

マッキー教授はAAPの記者に、こう話している。「ビデオに出演している女性が生き生きと自分の意に沿って行為を進めていることに驚かされました。豪州のメインストリームポルノは、女性を性の道具みたいには扱っていません。性行為にみずから積極的に関わる存在として女性を描き出しています」

この調査では、さらにAVの視聴者320人を対象にアンケート調査を行った。その結果、63パーセントの視聴者が自分自身を信仰の厚い人間だと認めていることが明らかになった。さらに大多数は政治に関心があり、特定の政党を支持している。(それらの政党が反ポルノ・キャンペーンを展開しているという裏腹な事実もあるが、豪州の話なので特に突っ込まずにおこう)。

しかも、これらのビデオの購買層の20パーセントは女性であることがわかった。また、既婚者は全購買層の33パーセントを占めている。

豪州では、AVは、性的能力を失った男、特に老人が観るものだというステロタイプがあり、その固定観念が上記の視聴者層調査によって否定されたことになる。日本とはかなり異なるステロタイプである。日本では、彼女がいない寂しい独身男性がAVのトップコンシューマーだとされている。

まあしかし、女性をモノのように扱っているAVがあるとしても、それはマニア向けビデオのはず。女優が魅力的でなければビデオは売れないのではないだろうか。

一般人が魅力を感じるのは、やはり積極的に参加してくれる女性ではないだろうか。また、女性消費者の視点からすれば、積極的に参加する女性の姿は、自分を力づけてくれたりもするだろう。これは、マッキー教授の分析とも一致する点なのだが、教授がこういう事実を確認して“驚かされた”と表現しているところに、若干の“何を今さら”感を覚える。

何を今さら度4■■■■□□□□□□






■Source: Women not mere 'sexual objects' in porn films - Newindpress.com

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1. 今日のニュース  [ WorldBlogNews ]   2005年11月29日 01:03
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