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「経験豊富でも予見困難」と医師らを不起訴処分 京大病院医療ミス
京都大学付属病院(京都市左京区)で平成18年3月、脳死肺移植を受けた兵庫県尼崎市の女性患者=当時(30)=が死亡した事故で、京都地検は26日、業務上過失致死容疑で書類送検された執刀医ら3人について、嫌疑不十分で不起訴処分にした。
処分理由について、地検の大仲土和・次席検事は「原因には客観的に証明しがたい点が存在し、経験豊富な専門医でも予見しがたい特殊例だった可能性がある」と説明した。
3人は、18年3月21日〜22日、肺リンパ脈管筋腫症の女性に脳死肺移植を実施。人工心肺装置が機能しているかを示すモニターを確認せずに人工呼吸器を取り外したため、女性が低酸素脳症に陥り、同年10月に死亡させたとして、今年3月に書類送検されていた。
また地検は26日、必要な医療機器を設置していなかったとして同容疑で書類送検された当時の病院長ら幹部3人については「設置を義務づける根拠は存在しない」として、嫌疑なしで不起訴処分とした。