
チボリの森の命を育んでいるこの湖の周りには見どころとなるスポットが点在しています。1周約550メートル。ウォーキングコースとしても最適で、四季折々にさまざまな花が咲き乱れるのを楽しみながら歩くことができます。

チボリ湖は豊富な地下水を汲み上げて作った人造湖。いまでは、倉敷用水の増水によって流れ込んだスッポンやコイ、ブルーギル、手長エビなど、さまざまな生物がチボリ湖の住人となっています。また、カワセミやアオサギなどの野鳥、さらにカルガモも産卵のために訪れるようになりました。親ガモのあとを子ガモがついて歩く姿など愛らしい光景も目にすることができます。湖には船が浮かび、周辺には見どころとなるスポットが点在しています。

チボリ湖に浮かぶサンゲオ号はデンマーク・チボリ公園のものと同じ造船会社により造られ、10種のピースに分割されて、倉敷まで運ばれ組み立てられました。二つのサンゲオ号は、日本の建築基準法による改良(マストを大きくする、排煙用の開口部を設ける等)以外はまるで同一のもので、姉妹船といって良いでしょう。また、デンマークの芸術家による彫刻、幾種類かの照明器具と同様、純粋なデンマーク製です。

この船の由来となる聖ゲオはカッパドキアのローマの役人で、クリスチャンとしての信仰のために303年に殉教したといわれています。この聖ゲオが東洋のお姫様をドラゴンから救い、悪から守った時の勇敢な行動は、たくさんの神話伝説に語られており、特に彼を「勇敢な聖人」として有名にしました。

1997年3月3日、「サンゲオ号」のマスト据付実施の際、製作会社であるビデサンデ社と三井造船により2枚のコインを設置。マストの下にコインを置くことはローマ時代にさかのぼると言われ、マストの下のコインは「富と繁栄」をもたらすと言われています。

サンゲオ号の入口に置かれた2つの大きな宝箱は「キャプテンズトランク」と呼ばれ、航海の際に船長の荷物を入れるトランクとして使用されたもので、実物大の大きさです。

食のイベントや展示会などが開催される多目的ホールです。※開催時のみオープン
外観は北欧ルネサンス様式によるクリスチャン4世の建物をモデルとしています。1階正面にあるステンドグラスの模様は、デンマーク・チボリ公園で開園以来上演されているパントマイムの主人公の衣装をヒントにしたもの。また、建物の上部に掲げられているレリーフは“ぶどうと桃”。岡山を代表するフルーツということでこのデザインが採用されています。

倉敷チボリ公園内でひときわエキゾチックな香りを漂わせる外観が印象的な建物が「アンデルセン交流館」です。この建物は、童話作家アンデルセンが、スペインに旅行した際に目にし、魅了されたモスク建築をモチーフに作られたデンマーク・チボリの建物などを参考に作られています。2階は本格的なバンケットホール、1階は「アンデルセンシアター」「アンデルセン図書室」「アンデルセンショップ」「アンデルセンカフェ」で構成されています。
湖に映る幻想的な夜景をぜひご覧ください。赤、青、黄色、緑、白の各色が園内のアクセントとして効果的に配置されている照明「チボリクーペル」が、花壇の花の間やチボリ湖の周り、建物のアウトラインなどに使われていて、夜になるとその存在を主張し始めます。この照明は園内に入ってから奥に進むにつれて色数を増し、一番奥のチボリ湖周辺エリアでは最大で5色のカラフルなイルミネーションをお楽しみいただけるよう設計されています。建物の対岸にビューポイントがあり、また「レイクボート」に乗って湖から一望することもできます。

チボリの人魚の像に水をかけると幸せになれる・・・という伝説のある人気のスポット。恋愛成就をイメージさせる逸話の数々から、NPO地域活性化プロジェクト「恋人の聖地100選」に選ばれ、銘板も設置されています。
実はこの像は、アンデルセンの童話「人魚姫」をテーマに彫刻家エドワード・エリクセンが1913年に製作した、あの有名なコペンハーゲン港の人魚姫像のレプリカで、著作権所有者の協力を得て、製作・設置したものです。オリジナルの像は、彫刻家エドワード・エリクセンが、王立劇場のプリマドンナ、エリン・プリーズからイメージを得、妻のエリーネをモデルに制作。人魚の像には足があるのは、彼女の足があまりに美しく、うろこで隠すのが忍びなかったためと伝えられています。エリクセンの「コペンハーゲン港と同じ大きさの像は一切作ってはならない」という遺言により、倉敷チボリ公園の人魚姫像は、オリジナルの80%の大きさで作られました。

童話作家アンデルセンは切り絵でも有名で、常にはさみを携帯していたとも言われています。この庭はアンデルセンの切り絵の作品の一つを単純化し、その模様を花壇や水盤に置き換えて表現されています。美しい花々をより美しく見せることを重視し、水は脇役として演出されています。ちなみに、レストラン「ラ・テラス」に向かって両サイドの水盤はバレリーナ、そのほかハートやピエロがデザインされています。

アンデルセンの切り絵の作品の一つをモチーフにした「切り絵の庭」の花壇中央にある像。倉敷チボリ公園では、コペンハーゲン市の協力により、コペンハーゲン市庁舎とデンマーク・チボリ公園の間の道路沿いにデンマーク・チボリを望むようにして設置された「アンデルセン像」を、特別に80%に縮小して複製する許可を得ました。デンマークでもこのアンデルセン像は市民に親しまれると同時に観光客に人気の絶好のフォトスポットとなっています。デンマークのブロンセスタベリスト社で製作し、日本に運びました。

切り絵の庭とラ・テラスの間に設置されている噴水はバブル噴水(夢の噴水)です。気泡の入ったクリスタルのような水柱の地底には、モザイクタイルで美しい模様が施されており、ゴージャスに見えるよう演出されています。更に、クリスタル円柱の下からのライトアップは、夜には気泡が乱反射し、あたかも宝石の筒を思わせるようです。その沸き上がる泡の動きは、レストランを訪れた人々の目を楽しませてくれるでしょう。

18世紀ヨーロッパの王侯貴族は、庭園に庭園風景とマッチさせて、オランジェリを建てました。このオランジェリという言葉は、オレンジ栽培温室という建物の意味と、オレンジの木の収集という両方の意味で用いられました。
ラ・テラスは、このオランジェリを意識してデザインされました。建物の外観は、エステ家の別荘によく見られる、噴水を取り囲むようにある円弧状の壁をイメージしています。このエステ家の別荘はデンマーク・チボリ公園の名前の発祥の地となった町「チボリ」にあります。
内部は栽培温室のイメージに加えて、アールヌーボーをデザインの特徴として意識しています。この内部からの眺めは前面のテラス、バブル噴水、切り絵の庭、倉敷用水にかかる橋、そしてカルケバレン劇場と、いろいろな構築物がこの円弧状の建物の中心軸に乗るよう設計されています。

倉敷チボリ公園内で最も静かなエリアにあるこの水景は、上流部は来園者にあたかも昔からここに水の流れあるかのような感覚を持たせるように、また、下流は人々が流れをゆっくり観賞しながらくつろげる場所となるようデザインされています。ここから流れた水はウォーターミルの床の下を経由して水車を回し、チボリ湖に流れ込みます。6月にはこの付近にホタルの姿が見られるようになりました。

チボリ湖の側の小高い丘の上にある、花壇に囲まれた円形のフォレスト・パビリオンの中心に置かれた噴水です。このパビリオンは森の中の不思議な空間として休息の場となるように考えられた場所で、ガイドマップにも載せられていません。噴水は、デンマークを代表する芸術家、ビョン・ビンブラットのデザインによるもので、チボリ湖周囲の園路からのぞき見て、人々が足を運びたくなるような位置を考えて設置されました。

チボリ湖の外周は1周約550メートル。6月はチボリ湖沿いのウォーターミルからビューポイントの辺りで30種類ほどのアジサイをご覧いただくことができます。そして、この近くには知る人ぞ知る「フォレスト・パビリオン」と呼ばれる隠れスポットが・・・。
森の中の不思議な空間としてガイドマップにも載せられていませんが、花壇に囲まれた円形の東屋の中央の噴水は、デンマークを代表する芸術家ビョン・ビンブラットのデザインによるもの。水の流れる音に時を忘れてしまいそうです。
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