求む社長 フラワー長井線の山形鉄道フラワー長井線を運行する第三セクターの山形鉄道(長井市)は、今期限りで勇退する若狭嘉政社長の後任を、全国から公募する。幅広い知識や経験を持った人材を社長に据え、観光面などで増収を図り、慢性的な赤字体質からの脱却を狙う。若狭社長は「企画力や行動力を発揮し、新しい山形鉄道をつくることができる人材を求める」と期待している。募集期間は来年1月5日から2月6日まで。応募資格は(1)経営改善への熱意と責任感を有する(2)柔軟な発想や企画力、創造力に富み、マーケティング力を持ち優れたリーダーシップを発揮できる―など。鉄道事業での経験や性別は問わない。 報酬は年660万円程度で、任用期間は2年(更新あり)。来年2月に選考し、書類審査(小論文など)と役員による面接を実施する。就任は来年4月1日を予定している。 山形鉄道は1988年にJR長井線を引き継ぎ、第三セクターとして開業。少子化に伴う通学の定期利用客の減少などから開業以来、赤字経営が続いており、県や沿線市町の補助金で赤字分を穴埋めしてきた。2007年度の経常赤字は約8300万円。08年度も自治体からの補助金約6000万円を受けることが決まっている。 若狭社長は「自治体の財政も厳しい中、いつまでも補助金に頼ることはできない。さらなる増収策をとるためには、強い意欲とリーダーシップを持った人材が必要だ」と強調。「首都圏やアジアなどから観光客を誘客するため、3セクの殻を破り、旅行業者などにトップセールスできる人材が欲しい」と話している。 同鉄道は新たな増収策として、車両に企業名やブランド名を入れ、愛称として使用するネーミングライツ(命名権)のスポンサー募集も始めた。1両当たり年30万円、7両で年200万円。契約期間は1―3年。 社長公募、ネーミングライツに関する連絡先は山形鉄道0238(88)2002。
2008年12月26日金曜日
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