HIV 3
テーマ:ホスピタル診察室に呼ばれ
『額と 背中にできたアザを治して欲しい』
と、帽子を脱いで、悩みを打ち明けた。
『このアザを消したい』
そう訴え続ける患者に、医師である友人は違う病気の可能性を感じて
検査を進めた。
しかし、それには決して応じない少女。
彼女は、医師としてどうあるべきか... 悩みに悩んだ。
結局、正解は見つからないままだった。 でも、それでもペンを手にとって、
『 お薬だしときますね。』
と 、アザで悩む患者のカルテに 処方箋を書いて、
サインをした。
『 ....... 治らなかったらまた来てくださいね。』
HIV 3
『.... ありがとうございました。』
少女は、そう言ってうつむいた。肩をすくめて膝を握ったまま動かない。
握ったこぶしの手の甲が震えて、そこに大粒の涙がこぼれ落ちるのを
見つめていた。
いつまでも、泣かせてあげること、それだけしかできなかった。
きっと、誰のまえでも泣けない毎日を送っている。
本当は、大きな声で泣いて暴れて誰かにあたって、守ってもらいたい。
どんな些細な病気でも、人は不安でか弱くなる生き物なのだから...
言葉もなく 、ただそっと、少女を見守っていた。
時々、聞こえてくる子供の高い声や、咳き込む風邪、
カーテンレールの音に、廊下を行き交うサンダルやスリッパ−の足音。
静まり返った部屋で、ドアの向こう側から聞こえ漏れる全てから、
ここは病院で自分は医師。 と 、現実に叩き起こされ我に返る。
診察室。
いったい何時間、一人の患者と向き合っていたのだろうか...?
いえ、そうじゃない。
いったい何時間、この患者を独りにさせてしまっていたのだろう...か。
壊れたCDが同じ小節をLOOPするように、繰り返し 繰り返す。
私が、先へ進めないと 患者は再生出来ない。
泣いてばかりいても、何も変わらない。少女の病状は変らない。
『そのアザ、必ず治しましょう。 だから、もう泣くのは止めて。
ね、今日のお薬で治らなかったら、 また病院に来てちょうだい 』
少女は、小さく頷く。
『いい、必ず来てね。 必ず来るんだよ? 』
私は、少女の手に手を添えて真剣に約束を求めた。
ちゃんと、目をみて、本当の約束を交わしたかった。
医師として診察する患者に、これほど距離を置かれた経験は初めてであり、
親身になってしまうほど、患者を近い距離に感じる経験もまた初めてだった。
今の辛さから救ってあげたい。 絶対に助けてあげたい。
そう、思った。
『 先生、ありがとう... 』
... 絶対に、
『先生、あの、わたし、あの ... 』
.... 絶対に、
『本当は、検査を受けたことが、あるの。』
..... 絶対に、
『先生、どうしよう..なんでなの、なんで なんで なのうう ..ヤだ。ヤだよ 』
.....絶対に助けてあげるから
『大丈夫よ。大丈夫。アザだって... 消えるから もう、大丈夫よ』
こんな子が、HIVだなんて 酷い
『なんかあの時、医者の私までが泣けて来ちゃってさ.. 』
昔を思い出しながら、またウルウルしだした友人の話を
おもいっきり へし折って
『お医者さんも泣くもんだね?』 と、デリカシーの無い言葉を吐いてしまった。
だって、患者の事で泣いてる医師をみた事が無いから、つい言ってもうた。
いい意味で言ったつもりだったんだけど... 彼女はムッとしてた。
たけど、すぐにこう付け加えた。
『最初で最後かな.. 』
外科病棟では、毎月の様に患者が亡くなって行く。
常に、医師は命を救う事を前提に考えて難易度の高い手術に望んでいる。
でも、興味がある事も事実。 ずっと学ぼうと言う姿勢からくる向上心で、
それが今日の医学を支えている。
『外科医が泣き虫だったら勤まらないし、そんなのが愛の担当医で
難しい手術するの嫌でしょ?? メス持って、ごめんねって愛チンって!!』
ま、彼女との医療についての話は止めとこう。
はっきり言って、うそでしょ~え どんびき~ な 話が多い。
脳みそ開けらんない人と開けられる人の違いは、でかい!!
でも、それが、人の命を救うんだ。
私の事も、私達の愛する家族や友人のことも 救ってくれるんだ。
やっぱ、尊敬する。
『だって、毎日、死体安置室でさぁ、死体で居残り勉強してたころ、
愛は、デイスコ行ってきま~す!! で、めちゃくちゃ 羨ましかったよ。
それで、腸で ○○○○ してたら、先生に見つかってさぁ、怒られてさぁ 』
... 懐かしい、覚えてるよその話。 書けないけど。
HIV 4
『先生、HIVって、どうなって死ぬの』
■HIV 3
あわてて書いたから、行間とかめちゃくちゃじゃんけ!!
ごめんなさい.直す気ないからごめんよ
今日ね、ちょうどHIVの検査してきて
書き込みみて、