滋賀県交通安全協会は25日、彦根署内で取り扱っていた収入証紙約6400万円分を紛失したと発表した。同協会は、昭和37年から証紙を取り扱っているが、50年近く在庫数のチェックをしておらず、紛失した経緯は不明。県会計管理局が改めて調査しており、県などは「証紙の紛失は想定しておらず、紛失した場合の規定もない。調査の結果を待って対処する」としている。
同協会によると、紛失したのは、同署内にある同協会彦根売りさばき所で取り扱っていた「警察関係事務手数料収入証紙」1万3976枚(6420万940円分)。運転免許証や車庫証明を申請する際、はり付ける。
同協会は37年から証紙を取り扱い、これまで在庫数などを確認したことはなかったが、今年1月、各部署でチェックを行うことになった。その結果、2月に入って同売りさばき所の職員から、収入証紙の在庫が帳簿と合わないとの報告があった。
これを受けて、内部調査したところ、今年3月1日現在で、在庫は5万4869枚(1133万4690円分)だったのに、帳簿上は6万8845枚(7553万5630円分)があることになっており、高額の証紙を中心に在庫が合わないことが判明した。
同協会は12月になって県に報告。報告が遅れたのは、県内12警察署にある売りさばき所をすべてチェックしていたためという。他の売りさばき所で紛失などはなかった。
同協会の渕田正良会長は「ずさんな管理で迷惑をかけた」と謝罪した。
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