TOP > 【Design Studio】 プロボクサー 坂田健史氏 VOL.3
--相手の山口真吾選手について、実際に戦ってみての印象をお聞かせください。
「4年前ぐらいまで何度かスパーリングをしたことがありますが、その時と比べてかなりパワーアップしていましたね。もともと1階級下のライトフライ級の選手だったのですが、トレーニングをしっかり重ねて、フライ級でしっかり戦える体に仕上げてきたと思います。パンチ力もかなりありましたし。
後半、動きが落ちてきた感触が多少あったんですが、最後の最後まで、勝ちを確信することはありませんでしたね。試合が終わって判定のコールまでドキドキしていました。」
--今回の試合で残った課題は、どういったものでしょう。
「たくさんあるんですが、絶対に改善せねばならないのは、不用意に相手のパンチをもらわないこと。大切なのは、ディフェンスに対する意識。攻撃はそれほど教わらなくても、ある程度はできるもの。でも、パンチをよけたりブロックしたりという動作は、繰り返し何度も練習して体に染み込ませないとできるようにならない。しっかりと練習して、ダメージの残るパンチをいかにもらわないようにするか。それが一番大事だと思います。
あとは攻撃面で、一発一発のパンチをもっと強くすること。パンチが効くか効かないかは、当てるタイミングや角度、当てる場所によって本当に紙一重。その細かい部分を修正していきたいと思っています。
具体的には当てる瞬間に拳をしっかり握り込むとか、ポイントを外さないように当てる、といったところですね。大切なのは、もらわずに当てること。それに尽きると思います」
--すでに練習を再開されているそうですが、どのようなトレーニングを行っているのですか?
「感覚が少しでも残っているうちに、試合で実際に悪かった部分、今後のために直さなければならない部分を重点的に練習しています。前回の試合の課題を直すのは、実はこの時期しかないんです。次の試合が決まってそれに向けた練習に入ると、相手の対策などに時間を割かねばならなくなるので。
ですから今は課題のディフェンスを意識して、シャドーボクシングやミット打ちなどを中心とした練習を行っています。実戦の感覚が残っているうちに、課題を意識しながら、それを克服するための動きを身に染み込ませていくんです」
--試合が終わった後は、どのように過ごされたのですか?
「今回は10日ほど休みました。ほとんど自宅でのんびりしていましたが、サイン会で広島に帰ったり、骨休めで温泉に行ったりもしましたね。現実を忘れてゆっくり温泉に浸かって、リラックスした時間を過ごせました。
あとは減量から解放されたので、好きなものをいっぱい食べましたよ。広島では焼肉やお好み焼き、温泉ではすき焼きですね。さっそく体重が増えてしまいました(笑)」
坂田 健史(さかた たけふみ)
プロボクシングWBA世界フライ級チャンピオン
1980年生まれ。広島県安芸郡出身。
2007年3月 WBA世界フライ級チャンピオン獲得
協栄ボクシングジムのホームページ
http://www.kyoei-boxing.co.jp/index2.html
坂田健史オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/takefumi-sakata/