TOP > 【Design Studio】 プロボクサー 坂田健史氏 VOL.1

Design Studio プロボクサー 坂田健史氏

今回登場いただいたのは、プロボクシングWBA世界フライ級チャンピオン・坂田健史さん。世界の強豪を相手に戦うためのトレーニングと減量、そして体調管理のコツについてお話をうかがいました。7月まで5回にわたり、坂田さんのインタビューをお届けします。

編集:佐伯幸治(AirHead)/文:前田成彦(オフィス221)/写真:和田達彦

ボクサーの厳しい体重管理 体調管理の目安は「感覚」
デビュー以来つけている練習日記

ボクサーの厳しい体重管理


——現在、体調管理の目安として定期的に計っている数値などはありますか?

「やはり体重ですね。ボクシングはウエイトの制限があるスポーツですから、体重については日ごろから管理しています。僕は試合までに7~8㎏減量するので、特にその時期は朝のロードワーク後と練習の前後で合計3回、体重を計ります。

体重は1日の中でかなり変動しますからね。特に夏場は、練習の前後だけで2.5~3㎏は落ちるんですよ」

——減量はどのように行っているのですか。

「基本的に1日2食なんですが、昼も夜も減らしますね。日ごろから、昼は練習を控えているのでご飯や麺類といった炭水化物主体、夜は肉や魚、大豆など蛋白質主体の食生活なんですが、減量期でもそのバランスは変えず、全体量を減らしていく感じです。

試合までひと月を切ったぐらいから1週間単位で区切り、この週でここまで、この週でここまで、という大まかな計算を立てて、徐々に落としていくんです。もちろん見込み通りに落ちないこともよくありますし、逆に落ちすぎてしまうこともありますよ。

落ちない時は食べる量をさらに減らし、厚着してトレーニングし、汗を多めに出します。逆に落ちすぎている場合、食べる量を少し増やします。食べられてうれしい気持ちも確かにあるんですが、体重が落ちすぎているのは体が消耗している場合が多いので、注意しています。

計量の2~3日前にリミットまで落とすんですが、そのころはもうフラフラですね。食事は半分ぐらいになりますし、水分も必要以上には取れないのでうがいだけ。お腹が減るよりも、喉が渇くのがつらいですね。ただし落としすぎてもよくないので、リミットのギリギリできっちりと合わせるよう意識しています」

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