昨年まで32年連続で全国ワースト1を記録している大阪府内のひったくり発生件数が、今年は11月末時点で3240件となり、17年ぶりに年間4000件を下回る見通しとなったことが、府警の調べでわかった。
ただ、大阪に次いで件数の多い千葉県とはまだ約1200件もの差があり、33年連続ワースト1は確実で、汚名返上は今年も持ち越しとなりそうだ。
府内のひったくり発生件数は2000年に1万973件を記録して以来、毎年減少し、今年は、昨年の4647件より、さらに1000件前後は減る見通し。
大きな要因とみられるのが、府警が今年3月、府内64署のうち61署に新設した「直轄警察隊」(計約850人)。署長が直接指揮し、ひったくりや路上強盗など八つの手口の街頭犯罪を中心に集中的な警戒活動を展開した結果、8手口全体の発生件数が11月末時点で9万6508件と、ピークの01年からほぼ半減した。しかし、路上強盗や車上狙いなども依然、全国ワースト1で、府警街頭犯罪・侵入犯罪対策本部は「さらに警戒を強めたい」としている。
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