京都地裁に提訴後記者会見する、死亡した吹上元康さんの両親=22日午後、京都市中京区の京都司法記者クラブ 残業月98時間で過労死の店員 1億円賠償を両親提訴飲食店チェーン「日本海庄や」店員吹上元康さん=当時(24)=が死亡したのは、労働上の安全配慮を怠ったことによる過労死として、両親が22日、経営する「大庄」(東京、東証1部上場)に約1億円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。 訴状によると、吹上さんは昨年4月に入社。滋賀県の店舗で勤務していた。月平均約98時間残業し、8月に自宅で死亡。不整脈による心臓性突然死だった。 死亡までの4カ月間、厚生労働省による過労死の認定基準の月80時間を超えていた。また、給与体系表上の最低支給額は19万4500円だったが、欄外に「時間外80時間に満たない場合、不足分を控除する」と記載されていた。実際の最低支給額は12万3200円だった。 大津労働基準監督署は今月、吹上さんの死亡を労災と認定している。 両親は「大庄の給与体系は月80時間以上の残業を前提としており、過重な長時間労働は明らかだ」と主張している。 大庄広報室の話 勤務実態などの事実関係は提訴の内容を確認できていないのでコメントできない。対応は訴状を見てから検討したい。吹上さんのご冥福をお祈りするとともに、ご遺族にお悔やみを申し上げたい。
【共同通信】
|
ソーシャルブックマークへ投稿: (ソーシャルブックマークとは)