― U-20カナダW杯組の結束力の高さは特筆すべきものがあったと思うのですが、1年たって振かえってみて、その要因はどこにあったと思いますか?
柏木 まずは監督の個性でしょうか。ヤッコさんが良かったので、みんながまとまったんだと思います。それに監督だけではなくて、森保さんをはじめとしたスタッフの方たち全員が良かったんだと思います。それから、調子乗り世代…と言われてしまうくらい調子に乗っていましたね。それも良い方に。みんながうるさく、みんなが仲良かったんです。
― チームの中では誰が中心だったのですか? 柏木選手?
柏木 いやあ、僕じゃないですよ。一番うるさかったのは槙野じゃないですか? 槙野は青山や田中亜土夢と一緒でしたし、僕はミチや太田や青木と一緒でした。太田はものすごく面白いんですよ。青木はまじめで、あまり話さないんですけど、いつも笑っているって感じです。ただ、みんなが集まった時になにか一発芸をやらされるのは林でした(笑)。
― アジア最終予選のインドでの辛い経験が結束力を高めた…という話も多かったんですが。
柏木 そうですね。でも、僕は絶好調でしたよ。僕の大会だったと言っていいくらい(笑)。食事もまったく問題ありませんでした。
― みなさん、食事には相当やられていたみたいですが。
柏木 僕は危なさそうなものは避けていたんですよね。持って行っていたお菓子とか、タマゴとかポテトとか食べたいものだけ食べるようにしていたんです。サラダとか危なさそうなものは食べませんでしたね。まあ、ポテトとかは油っぽかったですが、おかげで大会期間中、ずっと調子を維持していられました。
― 帰りにバンコクに寄った時に、ダッシュでマクドナルドに行ったそうですが。
柏木 行きましたねー(笑)。バンコクで相当癒されました。
― 対してカナダはとてもいい環境だったようですね。
柏木 カナダは本当に良かったですね。過ごしやすかったし、街の人たちもすごく優しくしてくれました。チームの雰囲気も自由でしたから、食事をした後にスタバに行ったりして、すごくリラックスできました。
― そんな中、行われた初戦のスコットランド、かなり警戒していたようでしたが。
柏木 いやあ、余裕でしたね(笑)! 実際には、ヨーロッパ予選で2位でしたし、ビデオを見ていると「これは相当強いぞ!」という印象でした。ヤバイなあ…と、みんなで言いながら試合に臨んでみたら、あまりそうでもなかったんです。
― かえってコスタリカの方が、上手いし、スピードがあるので嫌でした。
柏木 そうですね。でも、1戦目をしっかり勝ったので、その勢いがありました。それが大きかったですね。 |