宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、来年秋に初めて打ち上げる国際宇宙ステーション用無人物資補給機「HTV」を筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で報道関係者に公開した。2015年までに毎年1機ずつ計7機を、開発中の新型ロケット「H2B」に載せて打ち上げる。
HTVは全長約10メートル、直径約4.4メートルの円筒形でアルミ合金製。宇宙ステーションに滞在する飛行士の生活用品やステーションの補修物資、科学実験装置など6トンを積める。ロケットから切り離されるとステーションまで自力飛行し、補給を終えた後は不用品を積んで大気圏に突入し燃え尽きる。総開発費は約680億円で、その後の1機当たりのコストは打ち上げ費用を含め約140億円。
宇宙ステーションへの物資補給は米スペースシャトルとロシアのプログレスが担ってきたが、シャトルは10年に退役予定で、後の物資輸送はプログレスと日本のHTV、欧州宇宙機関のATVが担う。【西川拓】
毎日新聞 2008年12月25日 10時47分(最終更新 12月25日 12時57分)