労働新聞 2008年12月15日号・4面 労働運動

京品ホテル闘争
自主営業50日突破集会開く

苦境にある労働者を激励

 従業員全員解雇・廃業攻撃に対し、東京ユニオン京品ホテル支部は自主営業で粘り強く闘っている。その自主営業が五十日を迎えた十二月八日、同ホテル屋上で「強制執行反対! 自主営業で職場を守ろう五十日集会」が開かれた。
 冒頭、鴨桃代・全国ユニオン会長が主催者あいさつを行い、同ユニオンが実施した「派遣切りホットライン」にも触れながら「『明日からどうすればいいのか』という悲痛な声を聞き、京品支部の闘いも、『派遣切り』に遭う仲間の闘いもいっしょだと思った」と述べ、京品支部の闘いについて「『生きたい』という怒りが集中した闘いだ。もっと広げていこう」と呼びかけた。
 労働者共同組合の代表は「日本経団連の代表たちは米国の不条理な経済に対して『なんとかしろ』と言ったことは一度でもあるのか」と、米国とそれに付き従う財界を厳しく批判した。
 また、全労金労組、全労働、東部労組の各労組からも連帯あいさつが続いた。
 全国ユニオン傘下の労組からは「京品支部の闘いは労働者に希望を与えている。『派遣切り』という事態に対して労働組合が問われている。職場で働く同じ仲間が『期間満了だから』といって何もしないのは、労働組合であってはならないこと(管理職ユニオン)、「派遣労働者から『十二月中で解雇」という相談を受け、組合で闘うことになったら、来年三月までの雇用となった。法律で突破口が開けなくても、実力の闘いで、どこからか風穴を開けられる」(なのはなユニオン)との発言が行われた。
 そして当該の支部組合員二人が発言した。「無我夢中で何も分からないまま進んできた。七カ月間、これだけやれたのは、他の組合の温かい支援と、署名活動への協力のお陰だ」「署名活動で直に『がんばって』と言われると、これからもがんばろうと思う」「自主営業が続いて五十日、本当に皆、一生懸命にやってきた。私も毎日、署名活動をやってきた。社長が『八千万円程度の利益が出たところで…』と言っているが。私たちはこの八千万円の利益を出すために、一生懸命仕事をしてきた。絶対にこんなことを許せない」「強制撤去絶対反対、はね返そうという気持ちで毎日仕事をしている」「絶対に私たちは負けない」との訴えに参加者から激励の声と拍手が相次いだ。
 続いて渡辺秀雄・東京ユニオン委員長が報告に立ち、今後も自主営業を続け、その中で勝利の展望を見いだしていくという決意と、強制執行が仮に行われたとしても、立ち向かっていくことを宣言した。そして、京品支部の闘いが、「『理不尽なことが許されていいのか』という社会的な闘いになっている」と指摘、いっそうの支援を呼びかけた。
 次に各組合から送られた檄布が紹介され、支援の広がりを強く示した。
 その後、司会が年内にも強制執行の決定が下りる可能性を指摘、そのときには座り込みなどの行動を提起すると共に、「歴史的建造物を守ろう」ということで地域の人といっしょにはね返す決意が訴えたられた。
 最後に団結ガンバローで集会は締めくくられた


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