【社会】腐敗水、転院前から混入か 自宅から注射器2008年12月25日 朝刊 入院中の五女(1つ)の点滴に腐敗した水を混入したとされる事件で、殺人未遂容疑で逮捕された岐阜県関市の母親が、京都府警の調べに、逮捕容疑の混入以前にも点滴に腐敗水を混ぜたことをほのめかしていることが分かった。母親は無職高木香織容疑者(35)。 府警によると、腐敗水混入をほのめかしたのは、京都大病院(京都市左京区)に五女が転院した12月初旬以降、23日まで。転院直後の検査で血中にあるはずのない菌が検出された。 府警は24日、高木容疑者の自宅などから混入に使ったとみられる複数の注射器を押収。転院前から腐敗水混入を繰り返していた疑いがあるとみて経緯を調べている。 京大病院によると、12−23日、治療室に設置したビデオモニターに4回にわたり不審な行動をしている高木容疑者の姿が録画されていた。 調べでは、高木容疑者は22日から23日にかけて、五女の点滴の管に腐らせた水を注射器で注入し、殺害しようとした疑い。京大病院に転院した理由は「免疫治療を受けたかった」と供述しているという。 高木容疑者は「病気になれば看病できる。死亡させるためにやったのではない」などと供述。奈良県で2000年に母親が長女に薬物を飲ませた殺人未遂事件では、子どもを病人に仕立て上げる「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の可能性があるとされた。
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